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Interview: eico

eicoインタビュー

 
 

“ ファンタジーは現実離れした世界観が魅力 „

 
 

 
 

―デジタルアートとの出会いについて教えてください。

「インターネット上で利用していた、お絵描き掲示板がきっかけです。もともとゲームが好きで、情報収集を行うのにインターネットを利用していました。そこで、いくつかのサイトを訪れる中、お絵描き掲示板を設置しているサイトを見つけました。(※注釈:お絵描き掲示板とは、インターネット上にある、ペイントツールを備えた掲示板)

私はもともと絵を描くことが好きでしたが、ペイントツールで絵を描くのはこれが初めての体験でした。現在はペンタブレットを用いて絵を描いていますが、当時は身近にあったマウスで絵を描き、投稿してみたところ他の方から反応をもらえて嬉しかったことを覚えています」

 

―創作されているジャンルはファンタジーが多いように感じますが、何か理由があるのでしょうか?

「昔からゲームが好きであり、ゲームの中で体験したファンタジーの世界観に憧れを持っていたことが理由です。作家として取り組みたいジャンルについて考えていくと『ファンタジーの世界を作りたい』という気持ちになるのも大きいです。現実離れしているけども、どこかにあるのかもしれない…そう思わせてくれる世界観が、ファンタジーの魅力ですよね。

創作活動にかけられる時間は限りがあるので、できるかぎり自分の興味があることに時間を割きたいと考えています。そのため、昔から関心があるファンタジーの世界を中心に、活動を続けています」

 

―ファンタジーの中でも好きなジャンルはありますか?

「一般的には、ダークファンタジーと呼ばれるようなジャンルが好きです。暗闇や夜などのイメージがわかりやすいでしょうか。鬱屈した雰囲気の中で、何かを求めて頑張ったり立ち向かったりしているような世界観が好きですね」

 
 

“ 人生一度きりだからこそ自分の世界観で „

 
 

 
 

―作品を創作する際に意識していることや、大切にしていることを教えてください。

「オリジナルの作品を創作する際は、自分なりの世界観を大切にしています。この部分が崩れてしまうと、作家として活動ができなくなってしまうぐらい、重要な部分だと考えています。

見方を変えると自分の世界観がなくても、絵を描くことはできるかもしれません。ただ、恐らくですが自分の世界観が何もない絵は、どこかで見たことがあるような個性のない絵になってしまうと思います」

 

―確かに自分の個性がないと、他の方の作品と比べて似ている印象だけ持たれて終わってしまうかもしれません。

「もちろん、たとえ何かに似た雰囲気のある作品だとしても、上手に表現して見る人を惹き付けられることが重要だという考え方もあります。同じく重要なこととして、作家として活動を続けていくうえで自分の世界観を持つことだと感じています。

私の場合は、人生一度きりなので作家として活動するのであれば自分なりのコンセプトを持ち、自分ならではの世界観で絵を描きたいと考えています。自分の中で絵を描く目的や、自分なりの価値観とは何かという意味では、すでに明確な答えがあるわけではありません。自分が描きたいと思う絵を描き、時には軌道修正をしていく。そして、いつかたどり着けるかもしれないゴールに向かって、自分で創作していくことに価値があると考えています。

人生何が起こるかわかりませんので、創作活動において後悔することがないように、生きているうちは自分が本当に描きたいことに取り組みたい気持ちがあります。自分が力尽きた時に、やりきったという気持ちが持てれば、創作活動を終えるにあたって納得感もあるはずです」

 
 

“ 少しだけ現実離れできるような作品に „

 
 

 
 

―今後の目標や、作品作りを通じて取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

「短期的な目標としては、展示企画への出展や個展を意識して創作活動に力を入れていきたいです。自分の中で締め切りを決め、直近の目標に向けて作品を仕上げていくことで、また見えてくるものがあるのではと考えています。展示を通じて作品を発表することで、さらにこうした方が良いのではないかなど、新たな気づきが得られるのではと期待しています。

私自身、絵を描くにあたってまだまだ経験が浅いため、多くのことを学ばなければなりません。中長期的には、展示経験等を基に試行錯誤しながら自分の作品を積極的にアウトプットしていき、満足いく絵を描いていきたいです」

 

―最後に作品を見てくださる方に対して、メッセージをお願いします。

「創作活動をしている中で、私の作品を見てくださる方の応援が大きな力となっています。今後もSNSや展示での作品発表を通じて、私の絵を見てくださった方に『良い作品だな』と思っていただけるような絵を描けるようにしたいと考えています。

創作活動を続けるにあたって、今後もファンタジーの世界観を追求していくつもりです。私の中では、ファンタジーは現実離れした世界観が魅力だと感じています。そのため、生活している中で、私の絵を見ている時は少しだけ現実離れできるような作品を描いていきたいです。想像を掻き立てたり、一瞬だけでも非現実を楽しめるようなイメージですね。

そういった魅力的なファンタジーの世界観をつくり出していき、皆さんに楽しんでいただけるような作品を描いていきたいと考えています」

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