WORKS作品
INTERVIEWインタビュー
作品に込める想い ”感性と向き合い、その先にある本質を見つけ出すこと”
― 簡単に自己紹介をお願い致します。
まず私のインタビューをご覧頂けた貴方様、この機会を与えて頂いた日本橋アート様に感謝の意を。
“絵=鏡”
絵画とはその人の映し鏡だと思います。
コンセプトというよりかは自分の生き方がキャンバスに乗りキャンバスを通す事で自分を見つける、といったような人生の循環ですね。アートは感覚といった偏った世界だと思われますがむしろ逆で物事の本質を見据えた現実でもあり非化学的な言い換えれば哲学(又は本質)に近いですね。面白く悩ましいそんな感覚を抱いてます。
人生=絵、絵=人生。
幼少の頃から工作や絵が好きで成人してからはパステルアートに触れ幼少時のワクワクが復活。その後本格化したいと思い油絵を26歳頃から始め今日に至ります。
油絵を描き始めた2015年前後はグループ展などですが一つの“軸”が生まれたのは2019年です。それは後半の「嬉しかった事・辛かったこと」に関係するのでそちらでm(_ _)m
歴史ざっくりすると2015年はグループ展、2018年までは空白期間で19年以降は初個展・公募展初応募し群炎美術協会に入選し準会員となりお仕事のオファーも頂きました。今年度は合同会社日本文藝アートコンペティション第1回入選、新時代日仏至宝芸術大賞受賞、日本橋アート様始め国内・海外への展示オファーを頂けるようになってきました。
1987年1月生まれで学校は普通科です。20代は自分の中では波乱万丈だったと思います。
― 画家活動を始めたのが一般的には遅いスタートかと思いますが、その動機は何ですか?
自分が画家と言えるかはわかりませんが追求(好きの先)しどのような現象が得られるかを求めたくなりました。
― 作品にはどのような想いを込めていますか?
一言で言うなら誠意です。
自分が何を感じ大事にしたいのか、何が好きで抵抗があるのか様々ですがなぜ惹かれたのか?なぜ意識したのかを掘り下げていくこと。掘るって大変ですが掘れば掘るほど色々な原石が出てくるものでその先に本質があると思います。
向き合わないと出てこない、向き合う事とは誠意だと思います。
― 作品の色彩が中西さんならではだと思うのですが意識している点などはございますか?
意識はしていますが考えてはいないのかもしれません。パレット上で絵の具を混ぜる事はないです。1色1色を直接キャンバスに乗せます。考えると知恵熱でるので感覚でこんな色が出るかな~とか1手1手感じながら進めてます。
あ~でもこれは考えに入るのかな。描くときに「もしもし、あなたは誰ですか?」とキャンバスに問いかけるイメージを浮かべます。そうしていくと「私はこういうものです」と返ってくるんですよね。自分から生み出している存在なのに“ハっ”としたことに気づけるって素敵。
作成中のキャンバスは“生き物”になりますね。
― 画材のこだわりなどございますか?
昨年の群炎展では自作の額縁を作りました。最近は木版が面白いですね。
既に作られている物ではなく自分で生み出したい想いはあります。
過去に陶芸で茶碗を作ったこともありますし。洋服なんかも作りたいですね。
現状自分の表現を表しやすいツールが絵画なのですがまたある領域を見出したら媒体は変わるかもしれません。
ボルペイン等柔らかい絵の具が多いです。
― 印象に残っている展覧会や出来事はありますか?
2018年頃、友人の薦めで向井潤吉氏のアトリエに行き作品を観たのですがアーティストとして芽吹くきっかけとなった瞬間です。
この人の絵は風景画なのですが印象画の感動を受けました。日本家屋を残すその表現は「使命感」がありプロフィールを見ると残すべき日本を残さねば、と執念さえ感じました。綺麗な色形ではなくそういう残し方も有りなんだなと脱皮した瞬間です。
2019年頃、村田英子氏の個展を観に行ったのですが印象というのでは生ぬるい程の感覚を受けた事は覚えてます。絵がこっちを見てくるんですよね。
左右に移動してもずっと見てくる。
職場の恩人が見せてくれたのですがその時は気持ち悪かったのですが芽から花が出た頃に見ると魅了されました。
― 日々どんなスケジュールで動いているのでしょうか?
仕事は仕事でしっかり取り組み帰宅したら動画やアニメを見てくつろぎます。
翌日に余裕があれば地元の和食居酒屋さんで日本酒と肴に浸りまたある時はレコードを聴きながらホッピーを嗜む。
絵は休日に描いてます(仕事帰りに描くこともありますが)。
朝7時頃起床し窓を開け鳥のさえずりを聞きながら風を感じしばらくボーっとします。
8時ごろになったら音楽をかけて軽いストレッチ。10時前にキャンバスに向かい昼明けぐらいまで描いてます。
最近、電車通勤から自転車通勤に変えたのですが長距離走行できるようになってきましたね。この前の銀座創英ギャラリー様へは2時間30分かけて自転車で向かいました。
散歩して何気ない風景に潜む魅力、を見つけるのも好きです。
― 影響を受けた画家さんはいますか?
向井潤吉氏、村田英子氏、ゴッホ。
― 影響を受けた人・事柄はありますか?
恩人です。群炎を紹介頂いた職場の方。この人に会わなければ今はないです。
日々の生活をいかに意識することで影響は常にあります。
― 画家として最もうれしかった時、最もつらかった時は?
2019年の個展で涙を流された方がいます。
「タカさんの鳥の絵はどれも上を向いている。イノシシも気持ちよく寝ていてこっちまで眠くなった。色々思い出して涙が出ました」。
音楽と異なり絵画は変化球。その変化球が届いたと思うと私まで泣きたくなりました。言葉や資料ではない。絵画というオリジナリティがその人に影響を与えたわけです。
辛かった時は自己紹介で少し触れましたが2015年頃ですね。
今のように方向性や価値観、“自分”というものがわかっていなかった頃です。
なんで絵を描いているのだろう?と“好き”な事に疑問を抱き始めてからは描く気力や興味が薄れました。その当時失恋したてで力柱であった絵描きに対し疑問を抱くということは生きる意味を失うに等しかったのです。
その頃に見たのが向井潤吉氏の作品で一皮向けて一筋の道が見えた時は天にも昇る気分でした。
2018年の個展、公募展と続き今日に至ります。
― 絵を描くヒントを得るために何かしていることはありますか?
方向性の1つである「存在するもの」に込められた意味や想いを汲み取る。
散歩をして何気ない風景の中から惹かれるものがあれば写真を撮る。またはその場に立ち尽くし感性を巡らせます。
日々の生活をいかに意識するかが大事です。材料は常に周りに自分の中に存在する。
― 海外のアートフェア(グループ展という言い方のほうが正しいのでしょうか?)に出展予定ですが、海外の市場に期待していることはどんなことですか?
自分の表現がどこまで広がるのか、ですかね。
国内だけにこだわる必要もなく人を驚かせたり喜んでもらえると嬉しくなるものです。
“此処に我あり”
― どのようにアートを見ていますか?
日本橋アートの忘年会でもお話させて頂きましたが作品とは会話です。
その作品を集中して見ていくと色が綺麗からあなたはそういう人なのね。
更に見いってゆくとあなたを生み出した作家さんはこういう人なのかな、と作品を通じて見えてくるものがあります。
こうじゃなきゃいけない、なんてつまらない面白くない。
アートとは“本質”である。がゆえに人生全てに影響を与える。
― 今までの作品で最も「自分らしい!」と思う作品があれば教えてください。また、そう思う理由なども教えてください。
掲載頂いている「月下美人(秘めたる輝き)」ですかね。花なんだけど花にしたくない。
型はあるけど型にしたくない。“違和感”が出せたときはめちゃくちゃ面白いしアンバランスな自分だな~って感じますね。
ふわっとすると全ての作品が自分らしい、とも言えます。花札、花言葉、抽象・具象画など様々ですが色んな面(良いも悪いも)があると山あり谷ありで落ち着かない感じは自分ぽいなっと。そこで満足したくないから。
― 最後に、今後の作品制作に向けての想いをお聞かせいただけますか?
実績としての目標はルーブル美術館に展示です。 アトリエを持ちたいです。 美術協会に入りたててですがオリジナルのコミュニティを作りたいと思ってます。 モロッコカゴの看板作成依頼と現在J-popバンドの歌詞カードのデザイン依頼の声も頂いております。ご依頼頂いた際には誠心誠意込め迎えさせていただきます。 自分自身としては、表現の本質を見出すことです。 あとは健康第一ですがもし入院することになっても死ぬ間際まで筆を握り、握った状態で幕を引きたいですね。
中西宇仁
1987年生まれ 形、音、譜、歴史など人から人に伝わり残る存在には、”込められた想い”があります。 人に伝わる気持ちや想いを大事にしたい。自分の生き方と紐付けながら込められた”想い”を表現しています。 ▼経歴、画歴 2015年 グループ展(下北アートスペース) 2016年 デザインフェスタ出展 2019年 初個展(花札の想いをカタチに展) 2019年11月 群炎公募作品_入選・準会員推挙 2020年5月 創英ギャラリー「春の選抜展」出展 and more...
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