WORKS作品
INTERVIEWインタビュー
森羅万象すべてを取り込み表現する“松ミ”の世界とは?
幼少の魂が表現を豊かに
―“松ミ”さんの作品は、モチーフも作画の手法も、ひときわ多種多様で驚きます
はい。興味のあることを何でもやってきた一面が、大きいかも知れません。「この手法でやって行く」と絞るのではなく、見聞きし出会い、好奇心を抱いた対象は何でも学び、取り入れて参りました。
現在はWEBデザインなど、デジタル方面のお仕事も手がけておりますが、それも絵画の制作とまったく無縁ではなく、身に着けたセンスや知見が、活かされている部分が大きくあります。
―様々な題材を描かれていますが、どこか一貫して、童話のような世界観を感じます
そうですね。原点を遡って考えると、それは私の幼少時代に1つ、大きな要因があるように思います。いつも一人遊びをして、空想に耽っているような子どもでしたから。とくにファンタジー作品に没入すること、あるいは自らその世界を思い浮かべ、描いているような変わった子どもでした。
ファンタジーといっても、かならずしもキラキラとした明るいものばかりでなく、ダークファンタジー的な世界観も、大いに好んでおりました。これは、今でもそういう部分が大きいのですけどね。
―幼少からの原点が、現在の作風に繋がっているのですね
今はプロとしてのお仕事で、報酬も頂いて描く機会が殆どですので、すべてが自分の描きたいもの一辺倒ではありません。また大人になってから学んだ要素も数多く、取り入れられていると思います。ですから、幼少時代が全部という訳ではないのですが・・その頃に宿った魂が、いまの表現を豊かにしている部分は、確実にある様に思います。
小さい頃からの青くさい想いも、どこか私の一部分として、これからも大切に抱いて行きたいと感じております。
世の中のすべてを学びに
―これまで憧れを抱いたり、師の様に思われたアーティストはいらっしゃいますか
はい。とくに挙げるとすればお2人。私は学生時代、美術の勉強を続ける傍ら、自らの世界を広げるため、毎日のように展覧会へ足を運んでいた時代がありました。その中でも私を釘付けにしたのが、“愛と官能の画家”とも評される、グスタフ・クリムト(1862~1918)の作品です。その妖艶な美しさや色使いには、夢中にならざるを得ませんでした。
そしてもう1人、「まったく正反対では?」と、言われてしまうかも知れませんが。奈良美智さんの描く、少女や動物たちの世界観。童話の様な可愛らしさながら、一瞬で目を惹きつけられてしまう魅力を秘めています。その作品の数々は、今でも心躍らずにはいられません。
ちょくせつ反映しているわけではありませんが、お2人の世界観は潜在的に、私の作風に活かされているように感じています。
―ほんとうに境界線なく、何でも自らの血肉とされてしまうのですね
はい。私の人生においては、ある意味ここからが趣味で、ここからが仕事のため・・といった線引きが、あまり無いかも知れません。すべての知見が、自らを成長させるきっかけになり得ると考えております。
また、これまでアート以外では、東洋医学や色彩心理学を学んだり、もっとスピリチャル的な領域では、タロットカードを手がける・・といったことも、やって参りました。私の作品はどこか、神秘的とおっしゃって下さる方が多いのですが、それもこうした経験が活かされているように思います。
老若男女すべての人へ
―SNSを拝見すると、よく作品を壁に飾っている写真をお見かけします
おっしゃる通り。さいきんはインテリアとしても楽しんで頂ける作品を、意識しております。どれも私の自己表現は込めておりますが、同時に目にした方がどのような印象を受けるのか。部屋に飾ると、どのような雰囲気になるかといった点を、心がけています。
こういったセンスは、デザインのお仕事を手がけているからこその感覚が、活きているように思います。ただ単に自分の表現を押し出すのではなく、俯瞰的・客観的に作品を見て、制作するといった視点に、繋がっていますね。
―作品を「このように見て欲しい」といった点などはありますか
特定のものは何も無いというのが、正直なところでございます。ただ、やはりご覧になって頂いた方には、私が作品に込めた“エネルギー”を、何かしら感じて頂けたら、嬉しく思いますね。
あと大事なことは“芸術”とはいっても、高尚なものと思い過ぎないで頂きたいです。「立派な感想を、抱かなければいけない」ですとか、そんなものは本当に、何もありません。老若男女、どのような方でも自由な目線で見て頂き、その上で何かを感じて頂けたら、これ以上の幸せはございません。
―ありがとうございます。最後に今後の展望などあれば、お教えください
はい。ここ何年かはコロナ禍の影響も大きく、WEB上であればともかく、実際の展覧会の開催には、大きなハードルが多々ありました。ですが幸い、それも段々と緩やかになって参りましたので、是非リアルな空間での個展を開きたいと、考えております。
やはり実際に、目で見て感じて頂けることは、アーティストとして嬉しいことですから。その準備に向けて、進んで参りたいです。そして何よりは私自身が、これからも世界を広げて表現を磨き、1人でも多くの方に興味をもって頂けたら、心から嬉しい想いです。
EXHIBITIONS展覧会情報
2023.08.01 ~ 2023.08.31
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