6月11日までギャラリー上田で開催されている「Art×Life」。
今回は「アートデビュー」をテーマに、アートに興味はあるが作品購入をためらうアートファン予備軍に向けて、“手頃な価格×飾りやすいサイズ”を意識した展示となっている。
「洋服のように季節や気分でコーディネートを楽しむ。あるいは、推しアートを作る。」
アートをファッションや“推し文化”のように、日常的感覚で気軽に楽しんで欲しいと語るのはギャラリー上田のキュレーター、上田崇一郎さん。
上田さんはアートファン予備軍が購入を躊躇う要因に、費用対効果が見出しづらいことにあると考えている。
「これは悪いことではなく当たり前です。アートは家電や食器のような道具ではなく、視覚的・精神的充実を目的としているので、ご自身で納得できる購入の理由付けがなかなか見つかりません。」
必需品として扱われないアートではあるが、提供してくれるのは「楽しさ」と「新しい価値観」であると上田さんは言う。
「仕事で疲れて帰ってきたとき、お気に入りの作品があるとなんだかホッとします。購入したときの思い出が蘇り、『あのアーティストの違う作品を見たいな…』と活力になるかもしれません。また、アートと向き合うことにより日常と異なる刺激が生まれます。自身でも気づかなかった好みの色やデザインを発見できるかもしれません。」
「Art×Life」では、さとうたけしや草間 喆雄(てつお)ら人気作家による1万円~10万円台の絵画、ガラス、ファイバーアートなどを展示している。
「例えば1000万円で横10mあるような作品がアート初購入という方は希少です。お仕事やアルバイトをちょっと頑張れば購入できる価格、ワンルームマンションの玄関やリビングやトイレに飾れるサイズの作品を取り揃えております。」