絵を発表するようになってから、私が描いているのは一貫して無常です。花が散っていく様に、季節が移ろう様に、形あるものは全ていずれその形を失っていきます。失われていく世界の中にある一瞬のきらめきを、そしてその失われていく様を描きたいと思っています。
今回の展示でのテーマは「無常の世界の中に愛を見つける」です。
美しさは姿形だけでなく、その人の生み出す行為の中にも宿るのではないかと考えました。
愛せるものを見つけそれに夢中になる姿はそれを見ている者まで心安らかな気持ちにさせる力があると思っています。
コロナがあり、経済不安があり、不安定な社会情勢の中での、毎日を強く生きるために服を選ぶこと、メイクをすること、美味しいものを食べること、推しを愛でること。カワイイを集めて、カワイイを楽しみ日常を慈しむ姿が暗闇に浮かび上がるユートピアのように絵の前に立つ人の心を灯せたらと思って描きました。
心塞ぐニュースも多いですが、絵の前に佇む間は心穏やかに過ごして頂けたらと願っています。
▼作家略歴
1982年 / 川崎市生まれ。
2006年 / 東京造形大学デザイン学科卒業。
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