私の制作は何度も思い出される記憶、例えば思い出、夢、本で読んだ話、音楽、どこかで見た映像や写真や絵、考えたことや、受けた印象のように自分の中に蓄積しているものの中から、好きなものや気分の良いものなどを取り出してきて、再構成をすることです。記憶は繰り返し思い出すうちに自分なりの解釈をして、主観や願望が混じり合いながら形が変わっていく。この変容していく再構成された『新しい記憶』は自分の頭の中にしかなく、あやふやで不確かなものだから何もしなければすぐに忘れていってしまいます。私は、この曖昧で不確かな記憶を絵に描くことで残していきたいと思い制作をしています。
【略歴】 1997年 ・兵庫県生まれ 2016年 ・兵庫県立明石高校美術科卒業 2016年 ・多摩美術大学絵画学科版画専攻入学 2020年 ・多摩美術大学絵画学科版画専攻卒業 2020年 ・多摩美術大学大学院修士課程入学 2022年 ・多摩美術大学大学院修士課程修了