「私」の輪郭が固まる時がある。 それは人や社会、意味内容で記号化された物や情報、それらの只中に於いて流されると、 自覚の有無に関わらず、擬態としての「私」を捏造し固定する。
制作は「私」からの解放を促す回路として、 固定した自我を解体し「私」の輪郭を解していく。
「私」という内側をはみ出し、外へと向かう回路としての制作、 その過程において私は内と外を繋ぐ空の器として機能する。
この一つの回路を媒介として、 自我と自己、此岸と彼岸、聖と俗、意識と無意識、有限と無限、 この二重世界の内と外の往還を私は試みる。
内と外の往還、その動きの只中にある境界へ身を委ねることで 見えざるを見、感じざるを感じ、 五感や意識、個人の有限性を超えていけるのではないかと直感する。
この動機において私は見えない世界を絵画として翻訳し、もう一つの世界を可視化する。
【略歴】 1987年 ・大阪府生まれ、大阪府在住 2012年 ・大阪芸術大学 芸術学部 美術学科 油画コース 卒業
【主な個展】 2017年 ・冨士 和則 展「Cycle」(東京 / GALLERY b.TOKYO) 2018年 ・冨士 和則 展「循環する世界」(東京 / GALLERY b.TOKYO) 2019年 ・冨士 和則 展「Void」(東京 / GALLERY b.TOKYO)
【主な展示・グループ展】 2020年 ・Independent Tokyo 2020(東京 / 東京ポートシティ竹芝 2F) 2021年 ・同時代展-創造力との出逢い-(京都 / 同時代ギャラリー) ・ART LIVE KOBE 2021 (兵庫 / ANAクラウンプラザホテル神戸 25階) 2022年 ・ARTIST NEW GATE 2nd ファイナリスト展 (大阪 / あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階 美術画廊) ・同時代ギャラリーコレクション展 (京都 / 同時代ギャラリー コラージュプリュス) 2023年 ・Dutch Auction “ART NOW vol.2” (東京 / 銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM)
【受賞・入選】 2011年 ・第29回上野の森美術館大賞展 入選 2012年 ・アートストリーム 2012 奨励賞 2017年 ・ワンダーシード2017 入選(13′) 2019年 ・第14回タグボートアワード 入選(16′)(11′)
【アートフェア】 2019年 ・RED DOT MIAMI 2019(アメリカ / Mana Wynwood) 2020年 ・BAMA 2020(韓国 / BEXCO 1&2 Hall) ART SAN DIEGO 2019(アメリカ / San Diego Convention Center) 2021年 ・BAMA 2021(韓国 / BEXCO 2&3 Hall)