Interview作家インタビュー

アクリル画
おかざきゆみこ
アクリル画家のおかざきゆみこは、東京生まれ。多摩美術大学で立体デザインを学んだのち、雑誌編集やファッション、テキスタイル、ウェブ、イラストなど多彩なクリエイティブ職を経て画家として歩み始めた。2009年から数年にわたりエストニアでアーティスト活動を重ね、和紙と顔彩を用いた作品で現地の人々を魅了した経験が、いまの制作の基礎となっている。3年前に本格的に画家として活動を開始し、プラチナアート協会上位入選やカダケス国際ミニプリント展入選などの実績を重ね、来年2月にはフィレンツェで開催されるNUOVO GIAPPONISMO2027への出展と現地収蔵が決定している。日々の生活の中で心動かされた瞬間を、鮮度を失わないうちに描き続けている。
ラジオブースにて
自己紹介

アクリル画家のおかざきゆみこです。銅版画やジェル版画も手がけるほか、不定期でエストニアンフェルトのワークショップも開催しています。
毎月第一・第三土曜日14時からはFM SALUSでMCを務め、番組内で自作品を紹介しています。

 

東京で生まれ、自由な両親のもとで育ち、多摩美術大学で立体デザインを学びました。デザイン情報誌の編集を皮切りに、ファッションデザイン、テキスタイルデザイン、ウェブ制作、イラスト制作、シルバーアクセサリー制作など様々なクリエイティブ職を経て画家業に就きました。デザイナー時代も絵を描き続け、2000年には企業の社内報表紙にデジタルイラストが継続採用されました。

 

専門学校講師時代にファッション教育現場を視察に来ていたエストニアの女性と意気投合したことがきっかけで現地を訪問。エストニアファッションアーティストユニオンのメンバーとなり、2009年から2016年までほぼ毎夏エストニアに赴き、クロッキーを筆頭に和紙に顔彩でエストニアの古典柄を描いた作品などを制作・展示しました。この経験が今の制作の基礎になっています。

 

3年前、NY州立大学のサマースクール中に「私にはアートがある!」と画家として生きる決意を固め、帰国後すぐに画家宣言しました。その年の秋、馬車道を描いた絵が売約につながったことで制作の熱もますます上がり、翌年にはプラチナアート協会上位入選を果たしました。以降、銀座奥野ビルでの個展、公募展・東京展への出展、グループ展などに精力的に出展し、カダケス国際ミニプリント展にも入選と、実績を重ねてまいりました。今年は美術雑誌にも掲載され、来年2月にはフィレンツェで開催されるNUOVO GIAPPONISMO2027への出展および現地収蔵も決定しています。感動したもの(者、物)を鮮度を失わないうちに描くようにしています。

エストニアにて、交互にモデルとなって制作へのヒントを見出す
印象に残っている展覧会や出来事

美大生の頃か卒業後か記憶は定かではありませんが、アンディ・ウォーホルの展覧会が初めて日本に来た時は衝撃を受けました。それまでのアートの概念を変え、親しみやすさを教えてくれた展覧会でした。

自分自身の展示会で印象に残っているのは、画家宣言後2か月ほどで、私の永遠のテーマのひとつである「馬車道」を描いた絵が売れた時のことです。売るために描いているわけではありませんが、売れた時はとても嬉しく感じます。

画家活動を始めたきっかけ

人生100年時代を迎え、70代以降は好きなことに注力しようと考えたことがきっかけです。自分のアイデンティティを確認し、実践するために画家としての道を選びました。

作品に込めた想い

日々の生活の中で心が動いた物や事、人を、鮮度が落ちないうちに描くよう心がけています。現実にはないファンタジーを含んだ作品を描くことも得意としています。

ダブルファンタジー技法
最も自分らしいと思う作品

現在、東京展に向けて制作している「おかしな果樹園」という作品です。私が命名し研究している「ダブルファンタジー技法」という独自の技法を用いた30Sサイズの大型作品2枚で、キャンバスの絵の上に間隔をあけて、透明樹脂板を重ね、その内側からも絵を描きます。これにより奥行きが生まれ、影が生み出す神秘性も表現することができるのです。

現地収蔵を予定している作品
今後の作品制作に向けて

画家宣言から3年が経ち、プラチナアート協会上位入選、カダケス国際ミニプリント展入選、公募展東京展出展、フィレンツェのNUOVO GIAPPONISMO2027への出展・収蔵など、いくつかの成果が見えてきました。2009年からのエストニアでの活動も含め、これまで積み重ねてきたことが評価されたと感じ、ますます意欲が湧いています。

このプロジェクトはイタリア人評論家が主導するチームが日本人アーティストをリサーチした結果、私が選ばれたと聞いており、グローバルなアーティストへの扉が開いた感覚があります。昨年からは恒例となった横浜にぎわい座での「初飾り招福展」でも来訪者との新たな出会いがあり、楽しみにしています。作品は常に自分の感性の反映だと信じて、アトリエにこもるだけでなく、常にアンテナを張ってインプットに励み、それを素敵なアウトプットとして表現していきたいと考えています。

エストニアでのアーティスト活動を土台に、独自のダブルファンタジー技法をはじめとする表現を磨きながら、国内外での発表を重ねてきたおかざきゆみこ。来年2月にはフィレンツェで開催されるNUOVO GIAPPONISMO2027への出展と現地収蔵が決定するなど、グローバルな活躍の場も着実に広がりつつある。日常の中で心動かされた瞬間を鮮度のまま描き続ける姿勢は変わらず、今後の作品制作や活動のさらなる広がりにも期待が高まる。

インタビュー: 2026/09/11