この惑星では、何十億年も前から生命が繁栄してきた。地球という狭い枠の中でさえ極彩色の生態系は複雑に絡み合い、一種一種の生物がそれぞれ異なる役割、色を持ち、命を燃やしている。一瞬一瞬に生死を懸けながら食物連鎖の美しい調和を生み出している。 そこへ瞬く間に現れた人類は文明の起こりを皮切りにその数を爆発的に増やしていった。ヒトは生物の中でも特異に肥大した脳、頭を使ってありとあらゆる役割に手を伸ばした。欲張ってより多くの「色」を求め、それらが混ざり合った結果、真っ黒になってしまった。小さな人間社会の中で追求した利便性がヒトとしての生命力の爆発とともに黒煙となってこの荘厳な地球を覆おうとしている。この星が完全に包み込まれるのもそう遠い未来ではないのかもしれない。欲暴に塗れ、全土に降り注ぐ黒い核弾頭。その名は「リトルボーイ」。
コピックの手描きで制作しています。何百色もあるコピックの特性を利用して、カラフルに仕上げるのが好きです。作品のテーマは、人間の感情や社会問題、自然とヒトの対比やそれらが互いに与える影響など、多岐にわたります。将来は色々な場所で絵を展示し、個展を開いたり、様々なメディアにも取り上げていただくこと等を目指しています。また、日・英語が話せるので、国内外を問わず活躍したいです。
【略歴】 2000年 ・茨城県生まれ 2019年 ・学習院大学文学部入学