人間はどこまで欲深くなれるのか。遺伝子操作や異種交配を繰り返し、自然界に存在し得ない容姿の生物を創り上げたとしたらどうか。野生の界隈から見れば障害だらけの風変わりな生命体なのかもしれないが、人間社会ではどうも人気者らしい。それは工場のような場所で機械的に生産され、市場にばら撒かれている。それはサーカスで操られる見世物の如く大衆の目に晒され、選別されていく。主観的に容姿の優れたものには光が差し、不細工なものは闇に突き落とされるという具合だ。だらしのない体をした使いっ走りはここぞとばかりに上辺の笑みを浮かべて売り捌く。暗く閉ざされた世界でそれを求めて集う人間の肌色のなんとおぞましいことか。先の工場のことなど、彼らには知る由も無い。無表情で無垢な奇形生物の頭に何かがよぎった。…と、このような事が行われている世界があったらしい。どうもその場所の雲行きは怪しい。本当に醜悪なのはどちらだろうか。
コピックの手描きで制作しています。何百色もあるコピックの特性を利用して、カラフルに仕上げるのが好きです。作品のテーマは、人間の感情や社会問題、自然とヒトの対比やそれらが互いに与える影響など、多岐にわたります。将来は色々な場所で絵を展示し、個展を開いたり、様々なメディアにも取り上げていただくこと等を目指しています。また、日・英語が話せるので、国内外を問わず活躍したいです。
【略歴】 2000年 ・茨城県生まれ 2019年 ・学習院大学文学部入学