私は生来幼少期から、ガラス、金属、光沢のあるもの、光の反射率の高いもの、有機物の独特の質感、メタリック、エナメル質なものに惹かれ、収集する性合でした。それは幼女向けアニメの美少女戦士の沢山のガラス玉の装飾が施されたステッキから始まり、母親の所持していたジュエリー、当時飼っていた猫の蠱惑的な眼球、窓を伝う大粒の雫と、その時々のシーンで姿形は変化しても本質は共通していました。
そのものの持つ構造の美しさ、光を強く照らし返す体(ボディー)の美しさに、生命の躍動感のようなもの、魂や情念の強さを宿す媒体のように感じていました。
また構造色の特性を持つ一部の生き物-その構造色を発色させ命を繋ぐ昆虫や鳥は、その複雑な構造のボディーに光が様々な角度から差し込む事によってその身に色鮮やかな発色(構造色)を放ち、ミクロ単位でその内に秘めた生命力の輝きをボディーの光沢から感じさせてくれます。
私はその光沢、ガラス質特有の強いテクスチャーでモティーフを描く事で情念や生命力を宿す媒体として平面絵画を再構築する事を目的としています。モティーフ自体がガラスである事や、その強いテクスチャーと相反する露命的、あだ花的な概念のものやシーンをテーマとして扱う事が多いです。
【略歴】
1990年
・福岡県福岡市生まれ
2016年
・武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
【グループ展】
2014年
・『nagisa』展 武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
2016年
・武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻赤塚祐二クラス有志展 小金井アートスポットシャトー小金井2F
・『武蔵野美術大学卒業修了制作』展 武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
2017年
・『焚き火かいぎ―Bonfire Meeting』
2018年
・『女と光と細胞』グループ展 神楽坂 パルスギャラリー 1階
・『Monster exhibition 2018』 渋谷 ヒカリエ 8階
・『Independent Tokyo 2018』 浅草橋 ヒューリックホール 2階
2019年
・『4metaphors』グループ展 札幌 ギャラリーHOMAGE 1階
・『第43回三菱商事アート・ゲート・プログラム』 三菱商事ビル
・『Monster exhibition 2019 』 渋谷 ヒカリエ 8階
・『いい芽ふくら芽2019』 名古屋 松坂屋1階
2021年
・『CROSS OVER VOL30』 タイ バンコク PARETTE ART SPACE 3F
・『シェル美術賞展2021』 六本木 国立新美術館
2022年
・『Prologue xⅢ』 銀座 ギャラリーアートポイント
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