「ウラ」F8号　2021.8.20.制作　455×380mm この作品は物理的、精神的な”ウラ”＝死を表現しています。 この世を生きる私達はこの世しか知らない。しかし、この世があるならばあの世がある。オモテとウラは常に密着しており、簡単に移動してしまうものでもあります。 “ウラ”は物理的死でもあり、精神的死でもある。いつ、誰が、ウラガワに移動してしまうかは誰も予測不能である。だからこそ、私達は今、目を見開いて、目に映るもの、全身で感じるものを受け止め、今を生きる事が大事なのではないか。 中央のホワイトホールは「オモテ」につながる（生まれ変わる）をイメージしました。

見えている者の表情は本当の顔か？

幸福とは何か。 かつて日本の風習で人形婚、別名死後婚とも言われた風習がある。未婚で亡くなった若者や幼児に死後の結婚をさせるというもの。「代わりとなる人形を用意して結婚させる」という方法が用いられていた。 人形婚の背景には、せめてあの世では結婚して幸せになって欲しいという親の思いが込められているそう。しかしながら、それは、故人自身は幸せなのか？嬉しいのか？ 思いやりは愛なのか。押し付けは愛なのか。 それは親や残された者へ問いたい。刑に値するエゴではないか。