Interview作家インタビュー

色鉛筆画
uri
千葉県を拠点に、色鉛筆を主な画材として動物たちの物語を描くuri。 SNSを中心に活動を続け、現在はアートイベント集団ART LAB.Yokohama.キズナ.enのメンバーとして歩みを進めている。 画面の中には穏やかさと優しさだけを描き込み、見る人の心をそっと解きほぐす世界を紡ぐ。 絵と歩んできた道のりと作品に込めた想い、そしてこれからの挑戦について話を伺った。
「色鉛筆画家」作:uri
自己紹介をお願いします。

はじめまして。千葉県で動物の絵を制作しているuriと申します。

主に色鉛筆を使い、ストーリー性のある動物画を描いています。
登場する動物たちそれぞれの小さな物語から、一場面を切り取るような気持ちで、一枚一枚の作品に向き合っています。

SNSを中心に活動をしておりましたが、2026年からは展示会にも作品を出展させていただくようになりました。
画面越しに見ていただくだけでなく、実際に作品の前に立っていただける場が増えたことは私にとって新鮮で、大きな励みになっています。

現在は、アートイベント集団「ART LAB.Yokohama.キズナ.en」のメンバーとして、同じ志を持つ方々と刺激を交わしながら、活動しております。

印象に残っている展示会や出来事はありますか。

初めて参加した展示会での出来事です。

色鉛筆画を2点出展したのですが、ありがたいことに両方とも買い取っていただきました。作品を購入していただいたのは、この時が初めてでした。

会場で自分の作品がどのように見られるのか、期待と不安が入り混じっていたことを覚えています。
だからこそ、自分の描いた作品が誰かにとってお金を払ってでも手元に置きたいものになったという事実は、大きな自信になりました。

「旅立ちのご挨拶」 作:uri
画家活動を始めたきっかけは何でしょうか。

子供のころから絵を描くことが大好きで、ぼんやりと絵と共に生きる人生を思い描いていました。
しかし仕事としてではなく、もっぱら自分の楽しみとして続けてきました。

転機は2019年のことでした。

毎日の暮らしに時間的なゆとりができたことをきっかけに、思い立ってインスタグラムのアカウントを作り、絵を投稿してみることにしました。
最初に投稿したのは雪だるまのイラストで、初めての投稿ながら35件もいいねをいただきました。
35人もの方が自分の絵を気に入ってくださったことが本当に嬉しくて、それから描くたびに投稿を重ねていきました。

やがて、SNSを通じて絵描き仲間やギャラリーの方々、出版社の方などとのご縁がつながるようになりました。

作品にはどのような想いを込めていますか。

私が描く作品のほとんどには動物が登場します。
彼らをモデルにして、日常の中で感じるような心の動きを投影しています。
画面の中の世界では穏やかな気持ちを感じていただきたいので、複雑でネガティブな感情でなく、シンプルな優しさや癒しといった前向きなイメージを投影させたいと意識しています。
描いている時間が私自身の癒しの時間となっているように、ご覧くださった方もほっと息をつけるような一枚になればと願っています。

「行きたい道を進むのさ」作:uri
最も自分らしいと思う作品を教えてください。

2年前に制作した『行きたい道を進むのさ』という作品です。

ハリネズミが、友達のミーアキャットやカエルのそばを離れ、ひとり別の方向へ歩いていく場面を描きました。

やりたいこと、好きなことに向かってただ進んでいく。
言葉にすればとてもシンプルなことですが、一度立ち止まって周りを見渡してしまうと、実行するのはなかなか難しいものです。

そうした葛藤とともに、そうありたいと願う理想の姿も込めました。
ハリネズミの小さな背中に、自分自身の気持ちを重ねている部分もあります。

今後の作品制作への想いをお聞かせください。

最近は色鉛筆にこだわらず、さまざまな画材に挑戦しています。

なかには、昔使ってみたものの扱いきれず、しまい込んだままになっていた画材もいくつかあります。
ところが時間をおいて再び手に取ってみると、当時は苦手だと思っていた特徴が案外手になじんできたりと、不思議な気持ちです。
凝り固まった先入観を取り払ってみると、意外と仲良くなれたりもします。

怯む前に、思い切って飛び込んでみることも大切だなと感じています。
画材のことだけでなく、制作全体においても、こうした考え方を心がけていきたいです。

色鉛筆で描く優しい動物たちの世界を通して、見る人の心にそっと穏やかな時間を届けるuri。

初めての展示会での経験や、SNSから広がった縁を糧に、活動の場を着実に広げている。
さまざまな画材にも挑戦しながら、先入観にとらわれず一歩を踏み出すその姿勢は、ハリネズミが選んだ道にも重なっていくのだろう。

新たな表現に出会うたびに、動物たちの物語もさらに豊かに広がっていくuriの世界に、今後の創作や活動の広がりにも期待が高まる。

インタビュー: 2026/09/17