物心ついた時から絵が好きでした。運動が苦手で、一人で絵を描いている方が好きだったんです。昔は紙もそんなになかったから、地面に絵を描いているような感じで。また、父が船の設計の仕事をしていて、要らなくなった青焼き図面を持って帰ってきてくれていたので、その裏の白地を落書き帳の代わりにしていましたね。小学生の頃、鉄腕アトムが流行っていたから手塚治虫の作品を描くなど、漫画家になりたいと思っていた時期もありました。
ですから、小さい頃は風景画というよりは漫画も含めて色々な絵を描いていました。それに、絵を描くとみんなに喜んでもらえたから、それで絵が好きだったというのもあります。中学生では美術部に入って、その時に初めて物を見て描くことや、デッサンを始めました。高校入学後は、美術部の先輩が美大受験で石膏デッサンをよく描いていたので、高校3年間は毎日石膏デッサンばかりしていました。