東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域3年生の築山知香です。
Interview注目の作家
幼い頃からずっと絵を描いていきたいという思いはありました。
本格的に画家を目指すきっかけとなったのは、当時通っていた絵画教室の成果発表会で、多くの人に自分の作品を見ていただいたことです。
そのときの作品を通して誰かに自分の気持ちを伝えられるという体験がとても強く心に残っています。
それ以降、自分の表現を形にすることへの意欲がさらに深まりました。
キラリナアートアワードで佳作をいただいたこと、グランデュオ立川、ルミネ立川で行われたギャラリー国立主催、東京五美大限定公募展「ここから」でたくさんの人と出会えたことが特に印象に残っています。
この経験を通して、作品を観てくださる方々との距離感や反応を肌で感じることができ、活動の幅を広げるきっかけになったと感じています。
また、展覧会や公募展では、他のアーティストの作品に触れることで新たな表現方法や制作への考え方を学ぶことができ、とても刺激的でした。
私の作品は、鑑賞者が自分と繋がる部分を見つけられるように人体という形を借りて制作しています。
日々の生活の中で自然に生まれる心の動きや感情を記録することを意識しており、それを振り返る際に作品が役立つ存在になればと思っています。
また、間接的に誰かが、同じ感覚を持つ人がいると感じることができるような架け橋になれたら、とても素敵なことだと感じます。
自分の感覚の記録として制作をしているため「最も自分らしい作品」を選ぶのは難しいのですが、どの作品もそのときの心の動きや思考の積み重ねであり、結果として私らしさが現れていると感じます。
作品を通して、見た方が私と繋がる部分を見つけられるきっかけになれば嬉しく思います。
今後は、制作や発表を通して色々な人と関わりながら、自分の作品への理解をさらに深めていきたいと考えています。
また他のアーティストと作品について話したり、一緒に制作することで、新しい表現や視点に触れ、自身の創作の幅を広げていければと思っています。
作品を通して他者と感情を共有し、心の奥にある共鳴を形にしていく築山知香さん。
これからも自身の感覚を大切にしながら、多くの人の心に寄り添う表現を紡いでいく彼女の今後の活動に期待が高まる。