タイトロープとは綱渡りに使う張り綱のこと。危険を冒すこと、危ない橋を渡ることのたとえに用いる。人生は綱渡りみたいなものだと感じている。

微妙にバランス取りながら、フラフラしながらもなんとか落ちずに歩いている。

その不安定さ、儚さそんなことを考えながら描いた。

ユリイカの語源は古代ギリシャ語で、『分かった』という意味である。また、ユリイカには、『見つけた』『発見した』という意味もある。

知っていたけど理解はしていないもの、なんとなくわかったように済ませていたもの、それが突然ひらめきとともに理解できる時がある。その時感じる幸福感、達成感など、その気持ちを表現したしたいと思った。

タナトスは、ギリシア神話に登場する死そのものを神格化した神、また夜の子とされる。夜の暗闇、静けさ、昼間と違う心のあり方。そういうものを描きたかった。

トレモロは楽器の演奏技法で単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法、ならびに複数の高さの音を交互に小刻みに演奏する技法である。また振動、ゆらぎの意味である。

私はこの絵を通して日常のふとしたときに起こる気持ちの揺れ、誰に伝えることもない自分だけが感じる心のざわめきなどを表現したいと思った。