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Artist キッカ。 kikkamaru

キッカ。

INTERVIEWインタビュー

キッカ。

簡単に自己紹介をお願いいたします。

東京生まれ、東京育ちで、今も変わらずこの街を拠点に制作を続けております。絵を描き始めたのは中学生の頃、イラスト部への入部がきっかけでした。もともと幼い頃から絵を描くことは好きでしたし、アニメやマンガといったサブカルチャーに親しみながら育ってきましたので、せっかく部活動として絵に触れるならもっと上達したいという、ごく素直な気持ちから始まった道のりです。

絵の技術はほとんど独学で身につけました。部活の先輩が描くデジタルイラストの美しさに憧れ、通信講座を通じてCLIP STUDIO PAINTというソフトと出会い、以来ずっとこのソフトを使い続けています。最初は思うように描けず苦労の連続でしたが、少しでも早く上達したい一心で、様々な描き方を独学で調べては試す日々を重ねてまいりました。

余談ですが、絵を描くための道具であるパソコンの不調をきっかけに情報技術そのものへ興味が広がり、専門学校でホワイトハッキング(倫理的ハッキング)を四年間学ぶという少し変わった経歴も持っています。学生時代は多忙で絵に十分な時間を割けませんでしたが、ある時、尊敬する方が私の絵を心から気に入ってくださったことをきっかけに、もっと本気で絵と向き合おうと決意いたしました。そうした経緯を経て、この度、日本橋アート様にお声がけいただき、活動を続けさせていただいております。

印象に残っている展覧会や出来事はありますか?

これまで足を運んだ展覧会の中で最も心に残っているのは、ジョルジョ・デ・キリコの展覧会です。もともとシュルレアリスムに強く惹かれておりましたので、関連する展覧会にはできる限り足を運ぶようにしておりました。デ・キリコの作品を目の当たりにした時の衝撃は、今も忘れることができません。一見するとシンプルな構図でありながら、見つめるほどに奥行きが増していくような、静謐でありながらどこか異世界へと誘われるような不思議な没入感がありました。画風も世界観も異なりますが、いつか自分の作品でも、あのように観る方をそっと違う世界へ連れて行けるような、深い没入感を持つ表現ができればと願うようになりました。

海のきらめきをイメージした心象風景を描いた作品 作:キッカ。

画家活動を始めたきっかけは何ですか?

中学の部活動選びの際、イラスト部に強く心を惹かれたことが、すべての始まりでした。幼い頃から絵を描くこと自体は好きでしたので、どうせ描くならもっと上手くなりたいという、素朴な向上心が原点にあります。そこから独学で技術を磨き、少しずつ趣味から表現へと、絵との関わり方が変化していったように思います。
そして、尊敬する方が私の絵を心から気に入ってくださったことをきっかけに、もっと本気で絵と向き合おうと決意いたしました。趣味の延長線上にあった絵が、自分の表現として世に出すものへと変わっていった瞬間でした。

作品にはどのような想いを込めていますか?

これまでは女神をはじめとした女性像を多く描いてまいりましたが、今後は心象風景のような、内面の世界を映し出す表現にも取り組んでいきたいと考えております。観てくださる方がふと心を緩められるような、日々の重たい感情が少しでも軽くなるような、そんな作品を目指しております。どの作品にも共通しているのは、観る人の日常の中にある苦しみや張り詰めた感情が、ほんの少しでも和らぎますようにという、祈りにも似た想いです。まだ活動を始めて日は浅いですが、これからも真摯に描き続けていきたいと思っております。

今までの作品で最も「自分らしい!」と思う作品があれば教えてください。

正直なところ、自分らしさを言葉で説明するのは難しいのですが、それでも一つ挙げるとすれば「Initium - はじまり」という作品です。この絵は、趣味としてではなく、描き手として本気で絵と向き合おうと決意した最初の一枚であり、私にとって特別な意味を持っています。

それまでも真剣に描いてはおりましたが、あくまで趣味の延長線上にあるものでした。この作品からは、これからは絵を描く者として生きていくのだという覚悟を込め、自分なりの世界観を確立するために試行錯誤を重ねました。今この絵を見返すと、いつもきちんと作品と向き合わなければという初心に立ち返らせてくれる、大切な一枚です。

「Initium - はじまり」 作:キッカ。

今後の作品制作に向けての想いをお聞かせいただけますか?

今後は、絵本の制作に挑戦したいと考えております。物語も自分自身の手で紡ぎ、完成の暁には販売までを見据えております。また、デジタルイラストの魅力の一つは、印刷方法によって作品の表情が大きく変わる点にあると感じております。現在は透明感のある厚みのアクリル板に印刷することで、独自の透明感を表現する手法を採用しており、FLAT LABO様にお世話になりながら制作を続けております。これからも様々な印刷方法に挑戦しながら、自分の表現の幅を広げていきたいと思っております。

「Initium - はじまり」 FLAT LABO様にてアクリルに印刷した作品 作:キッカ。

独学でデジタルイラストの技術を磨き、観る方をそっと違う世界へ連れて行けるような深い没入感を持つ表現を目指し続けるキッカ。氏。絵本制作や新たな印刷方法への挑戦など、表現の幅をさらに広げようとしている。祈りにも似た想いを込めながら真摯に描き続ける彼女の、これからの歩みに期待が高まる。

EXHIBITIONS 展覧会情報

2025.12.01 - 2025.12.15

キッカ。Web個展 Remissio

誰にも言えないつらさや、ふと襲ってくる重たい感情。
私たちはときに、それらを抱えたまま、静かに日々をやり過ごしています。

「Remissio」は、ラテン語で“緩和”や“解放”を意味する言葉。
この展示は、そうした痛みや苦しみが少しでもやわらぎ、
一瞬でも呼吸が深くなるような時間をつくることを目指しています。

抱えている心の重さを、ひとときでも忘れられるような
そんな小さな「ゆるみ」の場となれればと思っております。