この作品は、伝統的な和文化の精神性を深く掘り下げた、哲学的で象徴的なアートピースです。

左右に描かれた2匹の龍は、日本の信仰において神聖な存在である龍神を象徴し、その威厳ある姿は自然界と神界をつなぐ存在としての役割を示しています。
龍神祝詞が下部に記されており、この作品全体が龍神への祈りや感謝を表現する場となっています。
龍神祝詞は、天地自然の調和を願う言葉であり、万物とのつながりを意識した精神的な導きを示唆します。

背景の色合いは、右から春、夏、陰陽の渦を表す空（くう）、秋、冬へと移ろい、四季の循環と万物の流れを象徴しています。
この「季節の流れ」は宇宙の理、すなわち万物が連関し合う法界縁起の概念を反映しており、陰陽の渦が空（くう）を示すことで、無限の可能性や調和を暗示しています。
この背景と龍神信仰の組み合わせは、万物に八百万の神を見出すという日本的な価値観を象徴し、人生の途や救いを確信するための一つのツールとして提示されています。

作品全体のテーマである「法界縁起」と「不二法門」は、すべての存在がつながり、相互に依存する関係性を表しています。
この作品は、自然と神秘、人間と宇宙の間にある一体性を感じ取らせると同時に、現代における精神的探求の重要性を問いかけています。

鑑賞者は、このアートピースを通じて、万物の流れの中に自らの存在を見出し、自然や神々とのつながりを再認識し、心の平安と生きる意味を探求するきっかけを得られるでしょう。

｜素材｜
和紙・アクリル絵具・水彩絵具・墨・レーザー加工 など

｜キーワード｜
#龍・竜