広島出身の書道家、鍛治山孝は文房四宝(筆、墨、硯、紙)を生かした書表現により、人類愛をテーマに約53年間、創作活動を行っています。鍛治山は、被爆二世としてヒロシマに1960年に生まれました。書道教師の母の影響もあり、幼少期より書道を始め、その後、哲学者であり僧侶の山本空外先生に出会い、多大な影響を受けました。山本先生はヒロシマで原爆に遭遇し、教え子を多く亡くされた経験から、書や講演で和の尊さを訴えていました。その信念は、「無二的人間形成」と言われ、自分が最善を尽くすこと、その心の深さが相手を生かすことになるという考えです。鍛治山はその信念のもと、これまでニューヨーク、パリ、サンパウロ、上海、日本各地で多くの展覧会を積極的に行ってきました。
近年の作品は白と黒、金と銀のコントラストを基調とし、光と影、強さと儚さ、といった二つの世界(二面性)を書によって表現しています。それは「自身と他者」 と置き換えることもでき、相反する考えや人種、文化が異なっても、「無二的人間形成」、(自分を生かし、相手を生かすこと)それが世界平和への一歩であること、その強い想いがこめられた作品を制作しています。
▼略歴
2019年 / Art Shopping パリ・フランス
2018年 / Art Expo アメリカ・ニューヨーク
2017年 / Art Expo アメリカ・ニューヨーク
2016年 / Art Expo アメリカ・ニューヨーク
2015年 / Jadite Galleries, アメリカ・ニューヨーク
The Hive Gallery & Studios, アメリカ・ロサンゼルス
2014年 / Jadite Galleries, アメリカ・ニューヨーク
2010年 /「臨」広島県民文化センター
2008年 / 北京オリンピック記念個展「陽」, 朶雲軒 中国・上海
2003年 /「悠」広島県立美術館 県民ギャラリー
1997年 /「道」広島県立美術館 県民ギャラリー
1995年 /「心光」メルパルク広島
1995年 /「光」ブラジル・サンパウロ日伯文化会館・サンパウロ大学
1991年 /「人類愛」広島アルパーク天満屋
▼グループ展
2011年 / 上海万博記念2人展「臨」 静安区文化館 上海・中国
2017年 /「行」広島県民文化センター