2018年にIT企業のシステム開発エンジニアからフリーランスになり、システム開発プロジェクトに参加する傍らアート制作を始めたというMiracleYasuさん。「自然、エネルギー、らしさ」をモチーフとして「昨日よりも一歩、気持ちを未来へ」をコンセプトに、前向きな作品を生み出すYasuさんの世界観に迫る。
―絵を描いている時は音楽を流しますか?
「音楽は流さないですが、描いている時に自然と頭の中に絵の世界観に合ったオリジナルの音が流れてきます。インスタでは、絵に自分で作曲した音楽をつけて動画にしている作品もあります。」
―音楽も作られるんですね。
「絵でも音楽でも何でも作ることが好きなので。子どもの頃はピアノも習っていましたが、誰かが作った曲の譜面を見て弾くというのが好きではなくて。ある程度のコード理論とかは勉強しましたが、それにとらわれず感覚で作っていました。昨年はやや和声法でしたが、今年は理論的なジャズっぽいのも作りたいので勉強しようと思っています。」
―表現の幅が広がりますね。
「絵のタイトルやストーリーを募集することもあって、僕が気に入ったタイトルがあれば、採用された人にその絵をプレゼントします。そうすると、例えば、小学生の頃に観た映画を大人になってもう一度観ると違った感覚が生まれてくるのと同じように、その絵をプレゼントされた人も、年を重ねるごとに見え方や心情が変化してきて愛着が増すんじゃないかなと思います。」
―同じ絵でも年を重ねるごとに見え方が変わってくるというところで、Yasuさんの絵は色合いが幻想的で、その日の気分や見る角度、光加減とかで違う感覚を呼び起こしそうだなと思いました。それは、電子加工技法の効果でもあると思うのですが、この技法はYasuさんが編み出したのでしょうか?
「自分で考えました。2018年にフリーランスで描き始めてから、翌年あたりから気付いたらこの電子加工技法にたどり着いていました。描いたものをスキャンして電子データにして、それをアプリケーションを使ってレイヤー加工する。参考に、今年3月にドバイに出展する作品『超越』の原画をお見せします。」
―作品のアイデアはどういう時に降りてきますか?
「散歩している時やお風呂に入っている時、旅行している時、神社仏閣に行っている時とか、気持ちがニュートラルになっている時ですね。あと、夜が多いですね。その時に思い浮かびます。」
―2023年は、ドバイ(3月9〜12日)、日本橋Artのオンライン個展(3月16〜31日)、みなとみらい(4月26日〜5月1日)と、春先から個展が目白押しですね。
「今年はリアルな個展をいっぱいやりたくて。4月にもうひとつ個展を予定しています。地元岡山や京都、東京だと恵比寿、上野あたりでやりたいかな。夏は海岸でもやりたいですね。」
―海岸、素敵ですね。幻想的な雰囲気がマッチしそうです。個展は室内を暗くして光りをあてたりもしますか?
「それいいですね。動くアートにして、チームラボのような空間を作っても面白そうです。」
―海最後に、今後の目標や夢を聞かせてください。
「他のアーティストとコラボして何か大きなことをやりたいです。例えば、大きな壁に描いたり、山手線の電車にアーティストの作品を展示したり描くとか。世の中を明るくしたい。あと、坂本龍一さんが昔のコンサートで自分の脳波を映像にしてバックで流しながら演奏したことがあって。僕も絵をバックに、自分はピアノを弾くのでオーケストラで音楽をつけてみたいですね。」