日本文化を継承するアート販売Webメディア

Interview: アトリエ 猫のぐーさん

アートと保護猫活動の融合で助け合い・幸せの輪が広がる

 
 

“ 猫とともに紡ぐ、青の世界 „

 
 
「高校生の時から自分のお店を持ちたい、何かで独立したいと考えていて、料理やスポーツ事務インストラクターなど様々なことにチャレンジしました。学生の頃は陸上部、専門学校は料理系と多趣味で、様々なことへの興味関心が昔からあるタイプでした。絵は趣味の延長戦上でたまたまSNSを始め、どんどん自身の発信が広がることで、仕事にしたいと思うようになりました。また、画家活動を始めるのに大きな影響となったのが、当時飼っていた猫の存在です。その猫が19歳の時に要介護となり、その後すぐに亡くなってしまったのです。それを機に自分のやりたいことや、猫のためにもなるような作品を作り、そこから保護猫活動に繋げられたらなと思うようになりました。」
 
2019年から独学で絵の勉強を始め、SNSでの発信から画家活動としてのキャリアをスタート。SNSはXから始めてInstagramやThreadsへと横展開し、現在は3つのSNSで発信されている。2020年頃からハンドメイドのイベントやSNSで紹介されたグループ個展に出展し、現在は通販やイベントへの出場など多方面で活躍。さらには、アートを通じて保護猫活動もされている。
 
「青を基調にした作品を多く手掛けています。猫が亡くなった時に、自分の作品を見て、猫の魂や青い絵が多いことにふと気づきました。昔から海や水族館、空の写真をよく撮っていて、青の深さの表現を楽しみたいなと思ったことから、青を基調にした作品が多くなっていきました。青といっても、作品によって深みが異なるんですよね。他の方の作品でも「すごく綺麗な色だな」と、感銘を受けることが一番多いのも青という色なのです。」
 
 

 
 

“ 幻想的冒険を感じさせるような作品を描く „

 
 
「自分で思いついたものや夢で見たもの以外に、他の人の作品を見てインスピレーションを得ることがあります。また、幼少期からジブリを鑑賞すること、川・山遊びが好きだったので、現実にあるような・ないような不思議な世界、ファンタジー要素も作品に取り入れています。普段の日常では味わえないような冒険心をくすぐるような作風にしたいと思っています。SNSでも普段から色んな人の作品を見て、たくさんお気に入りに入れていますね。」
 
アトリエ 猫のぐーさんは、色んな方の作品に触れる機会が多いそうだ。初めて感銘を受けたのは、イルカや海の作品などを手掛けるクリスチャン・ラッセンや、空想街雑貨店の作品。どちらも全く別の絵であるものの、物語性があって、見ていて面白いな、楽しいな、行った気になるなという絵が多く、自分の好きな空間なんだと語る。
 
「アクリル画で早くこの先を見たいという作品の場合、短期集中で仕上げることが多く、1日2〜3時間×4日〜1週間程度で仕上げます。一方、ペンと色鉛筆画(A4サイズ)の場合は、かなり時間を要するので、3週間〜1ヶ月は掛かることが多いです。これまで、小さいものも含めると、50作品以上は制作しており、ポストカードにしている絵画作品だと、30〜40作品程度制作しています。これまで画家活動をしてきて一番嬉しかったことは、北海道で開催されたハンドメイドマルシェというイベントで、ポストカードや作品を出展した際に、私のSNSを見た女の子が九州の方から来てくださったことです。すごく温かい気持ちになったのを今でも覚えています。また、現在BASEやminneで自身の作品を販売しているのですが、初めて売れたときの喜びは格別でした。」
 
 

 
 

“ 癒しや温もり、ストーリー性のある絵を表現 „

 
 
「作品全体を通して、制作する上で大事にしていることは2つあります。1つ目は、「自然の美しさ」や「猫の可愛さ」など、温かく癒しを感じてもらえる作品にすることです。青は癒しを表現する色でもあるので、私の絵を見ていただくことで、日常の喧騒から離れ、癒しや冒険心を感じていただく、そんな作品を届けられたら良いなと思います。もう1つは、1枚の絵で1冊の本を見たような感覚になる、ストーリーが詰まっている絵を描きたいという点です。プラバンなど違う素材を使って立体的な絵を制作することで、色んな世界観を作っていきたいです。そして、最終的には自分の個展を開きたいと思っています。」
 
画家としての活躍と社会貢献への両軸で活動されているアトリエ 猫のぐーさん。保護猫活動をする前は、保護猫という言葉自体を何となく知っている程度で、現状についてはあんまり知らなかったらしい。そのような中で、なぜ保護猫活動を始めるに至ったのか。そのきっかけと活動に対する想いをお聞きした。
 
「きっかけは、やはり大切にしていた猫が亡くなったことでした。かけがえのない存在だった猫の死から新しい家族が欲しい、温かさが欲しいと思い、ある日保護猫カフェに訪れました。そこで、保護猫活動に対してより興味が高まり、全国で活動をされている方が多いことに気づいたのです。そこで、私も猫の力になりたいと思い、活動を始めました。ハンドメイドのイベントで、募金箱を置かせていただいたり、通販での販売金額の一部を保護猫活動に当てたりとですね。自分にできることはほんの少しかもしれませんが、1匹でも多くの猫が温かい家族に迎え入れてもらって、その猫が幸せになり、また猫だけではなく人も幸せになって、助け合いの輪が広がったら良いなと思っています。」
 
 

戻る