私の作品は、現実の風景と心の内に広がる世界から生まれています。目に見える風景をそのまま描くのではなく、記憶や感情、夢の断片を重ね合わせることで、心象としての「風景」を描いています。そこには、過ぎ去った時間の名残や、言葉にならない思い、光と影が交じわっています。
油彩・アクリル・混合技法を用い、層を重ねることで、思考や感情の深度を表現しています。絵具の重なりは、心の奥底に沈む感情の堆積であり、見る者自身の記憶と響き合う余白でもあります。
私にとって絵を描くことは、現実と幻想の境界をたゆたう行為であり、内面の静けさと向き合うための祈りのような時間です。
幻想と現実の狭間に生まれる“心の風景”を、これからも探求し続けていきます。