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Artist Reiko Nasuno Reiko Nasuno

Reiko Nasuno

INTERVIEWインタビュー

Reiko Nasuno

色鉛筆画を始めたきっかけを教えてください。

私は今、家で保護猫のそらを飼っています。なんとなく猫の絵を描いてみたいと思っていたとき、本屋さんで偶然、色鉛筆画について書かれた初心者向けの本を見つけたんです。ちょうど猫の描き方が載っていたので、最初はその本を参考にして描き始めました。

高校時代に少しだけ美術部に在籍していましたが、ほとんどユーレイ部員状態で。色鉛筆画を始めた頃も、教室などで習うという発想はありませんでした。2019年といえば、新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃です。あまり外出できなかったこともあり、家で過ごしながら一人で描いていました。

作品を作る上での手順やこだわりを教えてください。

毛の流れは顔の中でもいろんな方向を向いているので、それを掴むのが難しく、結構時間もかかっています。今も作品に取り掛かる度に悩んでいて、いつも前はどうやって描いたっけと思いながら描き進めています。

私の場合は最初に目から描き始めます。私自身、目が一番好きということもあって、そこはあまり悩まず描き上げることができるんです。でも目が完成すると9割くらい満足してしまって、そこからがちょっと大変です。毎日、絵と向き合って顔周りの毛流れなどを見ながら少しずつ完成に近づけていきます。

制作時間や使用画材について教えてください。

昼間はフルタイムで働いているので、帰宅して1時間半は絵を描く時間に充てています。以前は休日だけ作業をしていたのですが、もっと描きたいという思いが強くなり、今は毎日描くようにしています。休日は、特に用事がなければ朝から晩まで描いていることが多いです。

色鉛筆画を始めるとき、本で紹介されていたファーバーカステルのセットを揃えました。ただ猫ちゃんやワンちゃんを描くときに派手な色は使わないので、茶色や黒、ベージュなどをよく使っています。微妙な色の違いを表現するために、ホルベインの色鉛筆も何色か使用しています。

猫だけでなく犬の作品も手掛けるようになった経緯を教えてください。

私が描いた猫の絵を友人に見せたら、うちの犬も描いてほしいと言われました。ワンちゃんを飼ったことがないので少し不安もありましたが、完成した絵を見せたら、うちの犬だって喜んでくれました。そうやって言ってもらえるのがうれしいです。

猫ちゃんの場合は、うちで飼っている子が長毛種と短毛種のハーフのようで、毛足が長めなんです。だからほかの猫ちゃんを描くときには、毛が長くなりすぎないように意識しています。ワンちゃんの場合は犬種によって毛の固さが違ってくるので、そこを注意して描いています。特にチワワやトイプードルなど、毛がふわふわしている子は難しいです。

作品展でのお客様からの反応はいかがですか?

すごいね、ふわふわだね、という言葉はよくいただきます。あとは実際に作品を見てくださった方から、絵の依頼を受けることも多いです。依頼していただいた猫ちゃんやワンちゃんを描いたり、自分が描きたいと思う子を描いているときが、一番モチベーションが上がります。仕事との両立は厳しいときもありますが、うまくバランスを取りながら今後も出展していきたいと思っています。

先日、2024年1月開催のグループ展に向けて、石に絵を描くという経験もさせていただきました。もちろん色鉛筆では色が乗らないのでPOSCAで描いたんですが、思っていた以上に楽しかったです。これからも色鉛筆画をメインにしつつ、機会があればほかの画材も使っていきたいです。

作品を見てくださる方へのメッセージと、今後について教えてください。

私は作品を作る上で、触りたいなと思う感覚を大切にしています。お客様の中には猫を飼いたいけど飼えないという方もいますし、飼っていたけれど天国へ旅立ってしまったということもあります。そういう方々にもいいなと思ってもらえたらうれしいです。

あとは絵を見て、やっぱり飼いたいと思ってくださる方もいますが、ぜひそのときは、最後まで家族の一員としてお世話をしていただきたいなと思っています。私は時々、保護猫のボランティアのお手伝いもしているんですが、そういう所から家族として迎えられるということも、より多くの人に知っていただきたいです。

家族として一緒に暮らす猫ちゃん、ワンちゃんの時間は、人の3〜4倍の速さであっという間に過ぎてしまいます。日々のかけがえのない時間を大切にしたい、かけがえのない存在を形にしたいという気持ちを込めて、これからも作品を作り続けていきたいです。

「そら」 作:Reiko Nasuno

触りたいなと思う感覚を大切にしながら、猫や犬の毛並みを繊細に描き続けるReiko Nasuno氏。保護猫のボランティア活動にも取り組みながら、かけがえのない存在を形にしたいという思いを込めた作品は、見る人の心にそっと寄り添う。仕事と制作を両立しながら、これからも活躍の場を広げていく彼女の歩みに期待が高まる。