幼い頃から絵を描き続けて来ました。仕事や人間関係ばかりに気を取られる10代〜30代を過ごす中、絵を描かない日常に違和感を覚え、手近なペンを使ってもう一度、絵を始めました。 ペンの、素早く描き始められるところや描き味といった特性を活かしながら、心の赴くままに、自由に線を重ねたり、線の密度やバランスにこだわったりしながら、空間作りをします。 そうして出来上がった空間とあらためて向き合い、今まさに気にしていた事柄や過去考えさせられたこと、感動した景色などと絵に通ずる部分を見出して、納得のいくタイトルをつけるまでが作業工程です。 意図的、計画的にあらかじめ練った上で制作することは少なく、制作の際に出来る限り無心で取り組むことによって自然に、人生とつながりのある作品が出来上がって行き、日常の苦しさや言葉にならない無意識が整理されてゆく過程が、私の現在の、絵との向き合い方となっています。
【略歴】 1981年 静岡県出身 2019年 横浜AAA GALLERY 『ペン画の世界展〜第Ⅴ画〜』出展 2020年 静岡県内にて初個展『mihペン画展』 2021年 横浜AAA GALLERY 『ペン画の世界展〜第Ⅷ画〜』出展
「追憶の森」mih
39,000円
「An Egg」mih
69,000円
虫の羽ばたきや木々の魂などを感じながら、生き物の気配で騒がしい夜の森を散策する。 額装後サイズ 39.5×30.4cm
40代が近づき、女性としての人生がどうあるべきかという意見を聞く機会が増えたり、自分はどうしたいのかを考えながらの日常から生まれた作品です。 晩婚化に伴い不妊治療をする方も増えていると聞き、An Eggというタイトルには、卵子の意味を持たせました。必ずしも治療が成功するわけではない現実や体調の変化を受け入れながら治療に向き合う女性が、1つの卵子に思いを馳せる、そのようなイメージで描いていました。 額装後サイズ 43.6×33.2cm