截金(きりかね)は細く切った金箔を貼って文様を表していく伝統技術です。沢山の方に知って頂きたいとインスタグラムに作品をアップしていますぜひご覧下さい。テーマは主に日本の四季や風景.花など自然を表現しています。その中に截金の美しさが引き立つ幾何学模様を織り交ぜています。お部屋に飾って頂きまして、ほっとする元気が出る心豊かになるような作品を目指して描きたいと思っています。ご家庭で金箔.プラチナ箔.銀箔の輝きをご覧頂きたいとの思いがあります。私自身が截金の金箔線の織りなす輝きに魅せられて作品を作り続けています。
どうぞよろしくお願い致します。
截金(きりかね)のご説明
截金の歴史は古く飛鳥時代に大陸より仏像彫刻や仏画と共に日本に伝わったと言われています。平安時代に最盛期を迎え截金と彩色を組み合わせた華麗な文様が生み出されました。截金は本来、仏像や仏画の衣や建築物の柱絵などの荘厳のために用いられました。
その技術は純金箔を数枚焼き合わせ、鹿皮の台に乗せ、竹刀にて直線.菱形などの形に切り、両手に2本の筆を持ち(左手に箔を拾う筆と右手に糊を含ませた筆)金箔を1本ずつ丁寧に貼って文様を表す日本の伝統技術です。
名刹古刹にも截金の痕跡が残されています。その復元も行われております。
三千院、平等院鳳凰堂、高野山徳川家霊廟など国宝.重要文化財の復元截金を施工させて頂きました。復元截金の失敗はできません。持てる力の全集中で截金致しました。どの截金文様も複雑で美しく、遠い昔の截金職人の思いが伝わってくるようでした。
【略歴】
1977年
・(京都)成安女子短大 意匠科染色コース入学
1977年
・(故)江里佐代子氏(人間国宝)に師事
・仏像に截金を施す
1979年
・京仏師.江里宗平(大叔父佐賀出身)作
・南禅寺 聖観音菩薩坐像 截金施工
・四天王像 12神将 阿弥陀如来像 他多数截金施工
1983年〜現在
・日本新工芸展 他展覧会に作品出品 受賞多数
【国宝.重要文化財復元截金(日本画家.馬場良治氏依頼.国選定保存技術保持者)】
2006年
・三千院 曼荼羅 柱4本 復元截金施工
2007年
・平等院鳳凰堂 柱絵 復元截金施工
2016年
・高野山徳川家霊廟霊屋内部柱絵 復元截金施工
2018年
・平等院鳳凰堂2ヶ所目 柱絵 復元截金施工
2018年
・三井寺 経文用箔切り
2023年
・高野山奥之院 経蔵内柱仏画周り 復元截金施工
【寺院截金施工】
2000年
・医王寺 賽銭箱 天女並鳳凰図 位牌堂柱4本両山紋
2012年
・浄土寺 弁財天堂 板戸12枚 浄土6鳥並蓮華図
2017年
・潮谷寺 弁財天堂 板戸4枚 八宝雲水乃図
2018年
・光明寺 天井画56枚(日本画)
2020年
・医王寺 本堂欄間2ヶ所 如意金龍乃図 吉祥鳳凰乃図