身近にある愛すべき対象を自分なりの表現で描いています。
ふと気付くとそこに居てくれる様な作品をつくっています。
【略歴】
熊本県出身
女子美術大学 芸術学部洋画科卒
卒業後は、出版社社員や東京都美術科教員として勤務する傍ら制作を続ける。
【個展】
1999年:銀座 小野画廊
2000年:銀座 小野画廊
2001年:銀座 小野画廊
2002年:京橋NC Art Gallery
2003年:京橋NC Art Gallery
【グループ展】
1998年:「現代をリードするアーティスト~精鋭選抜展」銀座 小野画廊
2003年:「現代の若手作家たち~ジャパンコンテンポラリーアート展」徳島そごう美術画廊
2006年:「現代をリードするアーティスト~精鋭選抜展」銀座 小野画廊
2023年12月:Web展覧会「作家自身が選ぶ 2023年 傑作展」日本橋Art. Jp
2023年11月~2025年3月:Web展覧会 日本橋Art. jp
2025年2月:「FRAGRANCES OF SHADOW」M.A.D.S Art gallery(イタリア)
INTERVIEWインタビュー
浜 ミユ季
――簡単に自己紹介をお願いいたします
熊本県出身です。
女子美術大学(芸術学部洋画科)を卒業しました。
画家志望でしたが、卒業後は、経済的自立もせねばならず出版社等で挿絵や編集デザイナーの社員業務に就きました。
その後結婚し出産後は会社を退社、育児中出展した画廊主催の新人選抜に選ばれ、それを機に銀座の小野画廊さんから画家として一歩を踏み出しました。
順調に活動していたのですが、諸事情から活動を断念せざるを得なくなり自身筆を折り画家の志は断念しました。
後に子供が独り立ちしましたので、教員採用試験を受け美術科で採用されそちらに従事しました。
数年前に退職し思い出すように絵筆を取り油絵などを描きInstagramに載せておりましたところ、日本橋Art.jp様より登録のオファーを何度か頂き3度めで登録する気持ちになり今に至ります。もう一度やってみようかなと思った次第です。
遠い日の画家の夢をもう一度歩む機会をくださった事には大きな感謝をしています。
今年に入ってからは海外画廊のキューレターからのオファーも多く2月にはイタリアのM.A.D.S. Art galleryの企画展出展や海外誌に掲載されたりと嬉しい出会いも続いています。
水辺のNAT KING COAL

作品に込める想い
――作品にはどのような想いを込めていますか?
作品へのコンセプトですが、デビュー当時は抽象画一択で100号前後の大作ばかりを創っていました。時代の最先端を切り開く気持ちもあったと思います。
しかしブランクを経て様々な人生経験を得た現在は考え方も変化しました。
気負わずジャンルに縛られず自身の描きたいものにこだわりなく臨んでいこうと思っています。どんな作品にも高度な質のものであれば芸術の神髄は宿るものですから。長いブランクのなかで自身があらゆる芸術を受け取る側それのみに専念したからこそ行き着いた考えです。
あらゆる芸術作品の前で感情が揺さぶられる体験がありますが私もまた傍にあると安らぎ語りかけてくれるような観る人が愛せるような良質な作品を創っていきたいと思っています。まずは自身に評価される納得のいく制作をしたいです。
――印象に残っている展覧会や出来事はありますか?
展覧会ですと「川村美術館のロスコルーム」泣ける時もありました。
また20代の頃NYのMOMAで観た、エルミタージュ美術館とMOMA所蔵の二つのマティスの「ダンス」(並べて展示してあった)の奇跡の様な対比の美しさが忘れられません。
出来事ですと、まずは育児です。人間を育てていくのは絵画より創造的でもありました。経験したこともない無償の愛情というものを理解しました。
次に教員時代、現場では自身を含め心の痛みに多く触れました。芸術に慰めや安らぎを求める気持ちになったきっかけにもなりました。この二つの出来事からの学びは多かったです。
UNTITLED

画家になりたいと思った日から
――画家活動を始めたきっかけは何ですか?
きっかけというか、芸術分野を職業にしようと思った高校生の時の出来事があります。
どんな話から彼がそんな発言をしたのかはもう忘れましたが、授業中ある教員が生徒たちに「芸術家なんかは、戦争になったら何の役にも立たん。」と言ってあざ笑いました。
それを聞いたときに「それならば戦争に役立たないという芸術家にこそなりたい。」と思ったのを覚えています。
――今までの作品で最も「自分らしい!」と思う作品があれば教えてください。
そのような意識で作品と向き合ったことがないのです。
現在なんとなく好きな作品ですと
水辺のNAT KING COAL
UNTITLED
MARIE
“静かだけど凛々しい”印象がするところが好きです。
――今後の作品制作に向けての想いをお聞かせいただけますか?
自身が愛しいと思える対象や心に響いたものをとらえて制作していきたいです。作家自身がまず楽しみ喜びを感じる作品を創ることが結果、観る人の心に語りかける何かを伝えるのだと思うからです。
MARIE
