古河博章は、色鉛筆を主体に、蛍光ペンや筆ペン、パステルなど複数の画材の層を組み合わせて重ねる、ミクストメディア色鉛筆画の独自手法を特長とする、東京を拠点に活動している画家・アーティストです。 子どもの頃にアメリカで5年間暮らしたときの体験から得た、明るい色彩感覚。そしてモチーフから五感で感じた印象をそれぞれの視覚や聴覚、嗅覚などに分けて、違う画材にそれぞれ担当させ、層として重ね、一つの画面として統合するスタイル。さらに何より、伝えたい思いを筆に乗せ、言葉にできないことを絵として鑑賞者の前に表したいという姿勢。こういったことが古河のアートの特徴です。モチーフとしては、様々な地域に根差した風景画を描くことと、「Recordシリーズ」という、その時ごとに感じたことの記録抽象画を描くこと、この二つを近年はメインにしております。 他のアーティストからの影響の原点は、色彩の時代のオディロン・ルドンからです。クロード・モネの、じんわりと絵の具の跡から溢れる伝達性や、写真家ですがロベール・ドアノーの、モチーフから迫ってくる温かい生命感にも、影響を受けています。 どれだけ上手く描くかや、どれだけいい絵を描くかを目的にせず、どれだけ正直な気持ちでストロークに相対せるかを心がけながら、古河は日々制作に励んでいます。
【略歴】 1980年 ・埼玉県生まれ アメリカ合衆国及び千葉県育ち 現在東京都在住
2003年 立教大学文学部英米文学科比較文芸思想コース卒業 【個展】 2010年~2015年 月光荘画材店(銀座)にてこの間5回個展
2015年 Gallery Barco(亀有)にて個展
2011年~2020年 佐原町並み交流館(千葉県佐原)にてこの間7回個展
2021年 ギャラリー七面坂途中(谷根千)にて個展
2018年~2022年 ギャラリー「Art Mall」(日本橋室町)にてこの間5回個展 【グループ展】 2013年 「サン・マテオ・カウンティ・フェア」 (アメリカ・カリフォルニア州)に出品
2014年 「Heart Art 2014」(国立新美術館)に入選
2010年~2018年 月光荘ムーンライト展(月光荘画材店)に この間9回連続入選
2015年、2016年 「池袋アートギャザリング」入選
2019年、2020年 近代日本美術協会展入選
2021年 横浜開港アンデパンダン展招待出品
2021年、2022年 M.A.D.S ART GALLERY (イタリア・ミラノ)の国際企画展示に出品
「雨上がりの散歩」古河博章
35,000円
「りんごや」古河博章
28,000円
谷根千エリアを描いた風景画シリーズの一つです。 雨上がりの東京・谷根千の路地をモチーフにしています。
蛍光ペン、筆ペン、パステル、クレヨン、 水彩色鉛筆、油性色鉛筆 の順に、画材を多層的に重ねて描いています。 特に、仕上げは油性色鉛筆です。 それぞれ、聴覚、嗅覚、味覚、視覚、 汚し、触覚に画材をあてがっています。 雨が上がり、夕陽が雲間から 見えだし、散歩にはちょうどいい 時間になった頃でしょうか。 手前の紫陽花も、水と光の 織りなす効果で輝いて見えます。 下町に息づく、生活感と自然の交わりの 瞬間を捉えた一枚です。 ※UVカットアクリル板額装
谷根千エリアを描いた風景画シリーズの一つです。 根津にある紅茶専門喫茶、「りんごや」さん をモチーフにしています。 蛍光ペン、筆ペン、パステル、クレヨン、油性色鉛筆 の順に、画材を多層的に重ねて描いています。 特に、仕上げは油性色鉛筆です。 それぞれ、聴覚、嗅覚、味覚、視覚、触覚 に画材をあてがっています。 この喫茶店、好きなティーカップを 自分で選べたり、展示スペースも 兼ねていたりと、根津の街に欠かせない、 ほっと一息付けるお店の一つです。 ※UVカットアクリル板額装