日本画との出会いは大阪芸術大学の芸術学部に入ってからです。最初は彫刻と版画、日本画を選択し、3回生のときに日本画を専攻しました。日本画は水彩画や油絵と違って、瓶に入った岩絵具を絵皿に出し、専用のニカワ液で溶いてから使います。筆ではなく指で岩絵具を溶くのですが、そんな子どもがおえかきをするときのような要素も含めて自分に合っていると感じています。
大学に入学する前は、日本画には全く馴染みがありませんでした。身近に日本画を描いている作家さんはいませんでしたし、中学や高校時代は美術館に行くこともほとんどありませんでした。ただ15歳の頃にヨーロッパを旅行する機会に恵まれ、パリの主要な美術館を回ることができました。西洋絵画のシャワーをたっぷりと浴びたとき、ふと日本人が西洋画で西洋人に対抗するのは難しいから、日本人の絵を描かなければと思いました。当時は画家を志していなかったのですが、もしかしたら日本画に惹かれた理由の一つになっているかもしれません。