日本画の魅力は一言でいうと色、ハーフトーン、その重なりの美しさ。 色を重ねていった時に思いがけない効果が出て素敵な色が出たところに私は楽しみを感じています。
自然の色というのは日本画の絵の具では表せないことが多いため、自分のイメージする色で仕上げていきます。 いつ見ても良い絵だなと心を和ませてくれることが嬉しいので、 どんなインテリアに合うかなどをイメージしながら描いています。
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花や馬を中心に、岩絵具・絹本・箔を駆使した作品を制作している日本画家。
伝統的な日本画の技法を守りつつ、自分が描く対象をどのように描きたいか、その感覚を大事に描いている。現在は創作活動の傍ら、日本画教室・カルチャー講師として活躍中。日本美術家連盟会員。
▼出品・受賞暦 1988年 / 第2回多摩秀作美術展 入選 2011年 / 上野の森美術館大賞展 入選 第22回 臥龍桜日本画大賞展 入選 2012年 / 文京区功労賞 受賞 上野の森美術館大賞展 入選 2014年 / 第25回 臥龍桜日本画大賞展 入選(東京展巡回) 2015年 / 第26回 臥龍桜日本画大賞展 入選 2017年 / 第1回新日春展 入選 2020年 / 宝龍芸術展 3位 入賞 ▼コラボ Q-pot CAFE.:「SAKURA」room 掛け軸 詳細 papabubble:「桜ミックス」candy ラベル 詳細 ▼講師 2013年〜2018年 / 武蔵野美術学園 日本画講師 2014年〜 / 荻窪読売カルチャー 日本画講師 2015年〜 / 池袋コミュニティーカレッジ 日本画講師 2018年〜 / 渋谷アート&アカデミー日本画講師
▼先々の展覧会情報 文京区展 2020年10月24日〜2020年11月1日
「孔雀椿Ⅱ(Peacock camellia Ⅱ)」小井土尚子
165,000円
「錨草(Barrenwort)」小井土尚子
66,000円
「アンスリウム(Flamingo flower)」小井土尚子
「アンナプルナ(Annapurna)」小井土尚子
132,000円
「金魚(Goldfish)」小井土尚子
143,000円
「紫陽花(Hydrangea)」小井土尚子
65,000円
葉は細長く、花弁が百合のようになって下を向いている、楚々とした花「孔雀椿」。 花弁は真っ赤ではなく、斑入りでとても珍しい椿です。 下地には銀箔を焼いて使用。 焼いていると言っても火で炙るのではなく、 硫黄を使い、わざと腐食することで黒くする技法を用いている。 そしてその上から孔雀椿の赤が映えるように、紺を塗っています。 一番気を付けている点は、赤が濁らないようにすること。日本画の赤は特に綺麗に発色するのが難しいので、とても神経を使っています。
花の形が和船の錨に似ていることに由来する「錨草・イカリソウ」 「山野草」のため、滅多に見かけることが出来ないが、庭に綺麗に咲いたのでその瞬間を捉えた作品。
背景をお花と同じピンク系にしたことで花が埋もれてしまわないように、上から海綿を使って、アンティークシルバーを叩いて色を落ち着かせている。 花自体は、実寸サイズに近いサイズで描いた作品です。
「アンスリウム」とは熱帯アメリカが原産の植物であり、ハワイでは「ハート・オブ・ハワイ」と呼ばれ、バレンタインデーの贈り物として古くから親しまれてきた。 箔の擦り出し技法を使用。 金箔の下に塗った色を削り出すことで、表面に模様を出していく。アンスリウムの赤は日本画で出すのが特に難しく、黒になりやすいと言われているが、鮮やかに表現している。
ペワ湖にうつるアンナプルナの景色が美しく、水辺に咲いていたノウゼンカズラと共に夏の思い出として描いた作品。 山の部分には荒い岩絵の具を使い、岩の感じを表現しました。
金魚は金運の象徴として縁起の良い魚。 日本では夏の風物詩としても好まれている。 青の光彩箔を貼り、その上に雁皮紙を貼って箔の光りを抑えた作品。その上に金魚をやわらかく仕上げることで金魚の優雅な泳ぎを表現している。
下地に岩絵の具ではなく、箔や雁皮紙(がんぴし)を使うことで、厚塗りになることを避け、金魚の透き通った尾ビレや水の中にいる感じを出している。
紫陽花を見ると、夏(梅雨)が来たなぁと思いますよね。 花の色が変化していく紫陽花の青い時期を捉えた作品です。 ブルーの下地の上に金箔を貼り、擦り出しをして金を出しました。 その上から岩絵の具を使って、額紫陽花の特徴でもある小さな蕾の集まりを可愛く表現した作品です。