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Artist Madoka Madoka

Madoka

INTERVIEWインタビュー

Madoka

目に見えないものを感じて描きはじめた絵

絵を描くことは、幼い頃から好きでした。近所に親の知り合いが開いていた油絵教室があって、そこに通っていたんです。 絵の基本となるデッサンから習っていたので、思い返せばかなり本格的な教室だったと思います。   ですが、その後は絵を学んだり、芸術に深く触れることもなく大人になりました。絵を描くことは好きだったので、息抜きとして描くことはしていましたが、あくまでも趣味程度です。   本格的に絵を描こうと思ったのは、東日本大震災がきっかけです。 震災から2ヶ月ほど経ったころ、都民ボランティアに参加しました。 ちょうど仕事を辞めたタイミングで、次の仕事までの間だったので、何かの力になれたらと思って参加を決めたんです。   そのころは現地の方々が徐々にボランティアを受け入れ始めた時期で、ようやく現地の方が前を向き始めたというようなタイミングだったように思います。   ただ、被災地の皆さんが元気になりつつある一方、空気が悲しみに満ちている感覚がありました。 目には見えないのですが、「悲しいというエネルギーが溢れている」そう感じたのです。   被災地でも、山や海や川などの自然は美しい。それに、現地の方も前向きな気持ちになってきていて、元気が戻りはじめている。 それなのに空気感だけが「悲しい」と伝えてきている……その差に圧倒されました。   ボランティアを終えてから、なぜか「描きたい」と強く思うようになったんです。 絵の教室に通って、本格的に絵を描き始めました。 目に見えない「悲しい」というエネルギーを感じて、目に見えない何かに突き動かされたんだと思います。  

作品づくりは「色との遊び」

どんな風に考えて描いてますか?と問われると、困ってしまうんです。 だって、私にとって、絵を描くというのは「色と遊ぶこと」。 何かを考えて描いているというより、思いのまま、感じたままに遊んでいるうちに気づいたら絵が完成しているんです。   これまで「あの作品と同じ雰囲気で描いてほしい」と言われたこともありましたが、その作品ができた過程を覚えていないんです。 どうやって描いたかの過程を覚えていないし、配色も感覚的に選んでいるので、どんな色をどんな風に使ったのかもわかりません。 同じ作品は2度と描けないことがその時にわかりました。   また、作品ができるペースもかなり振り幅があります。10分くらいでできあがってしまうこともありますし、3ヶ月くらいかかる事もあります。   長期間かかる作品は、思うがままに描いてもなぜか途中でとまってしまい、しばらく続きを描く気になりません。 するとあるとき、急に続きを描き始めたくなって、感じた通りに進めてみると完成するんです。   作品のコンセプトも、配色も、画風も、作成期間も、全て思いのままに選んだもの。 絵を描いている時の過程については、ほとんど覚えていないのも珍しいかもしれません。 東日本大震災のボランティアで感じた「目に見えないエネルギー」。 それに突き動かされるように描き始めた絵ですから、きっと今も目に見えない何かに突き動かされて、作品づくりをしているのかもしれません。  

人に見てもらえることを活動の糧に

今後の目標としては、見てもらう機会を増やしていきたいと思っています。   本格的に絵を始めた当初の私は、自分の趣味として描いていたこともあって、人に見せることを考えてすらいなかったんです。 考えが変わったのは、Instagramを始めてからでした。   もともとSNS自体にそれほど興味がなかったのですが、ある時に習ったギャラクシーアートの先生との連絡手段がInstagramのDMだったことをきっかけに、アカウントを開設しました。   はじめは連絡手段としてしか使っていなかったんですが、おすすめに出てくる他のアーティストさんの作品を見ているうちにハマってしまって。 「こんな風に発信できるのおもしろいな」と思って、私も同じように描いた作品を載せてみたんです。   そうすると、日本だけでなく海外の方からもいいねやコメントをくれて、こうして絵を載せることで「海外の方にも私の作品が届くんだ」「私の作品を素敵と思ってくれる人がいるんだ」と実感して、発信への意欲が沸きました。   Instagramで発信するようになってから、グループ展などにお声がけいただいて、画家として本格的な活動を始めました。 展示会に出しているうちに、私の作品を購入してくださる方もいらっしゃいました。 作品を見てもらう機会があって、作品を気に入った方が迎えてくれる。 そんな活動が素敵だなと、今は考えています。   私にとって絵というのは、まるで何かに突き動かされているかのように、心のままに描くものです。 見てもらったり、購入していただくことは目標でもありますが、それが目的にならないようにしていきたいですね。 自分の心のままに、思いのままに描いていくということを何よりも大切に活動していきたいと思っています。  

EXHIBITIONS 展覧会情報

2023.12.16 ~ 2023.12.31

Madoka Web個展
色のある世界 — A world of colors —
皆さんは、日々の生活の中で、自分の周りにある色を意識していますか?
 
私たちは「色」がある世界に当たり前のように住んでいますが、色があることを意識すると、 たくさんの色を日々の生活の中で見ています。 興味を持って見始めると、同じ色だと思っていたものが、少しずつ、微妙に違う色だったことに気づきます。 光の中で、際立って目立つ色や、冷たい感覚を伝える色、観ていると温かみを感じる色、スッと心に入ってくる 組み合わせの色や、後からふっと思い出す色達。
 
私にとって、「色」は、音楽であり、感情であり、物質的なものでもあり、目に見えないエネルギーでもあります。 1つ1つの作品は、そんな色と一緒に遊んでいる感覚で描いています。
 
そんな色達を見る楽しさを、アート作品で伝えたいと思っています。 作品を見たときに、「Wow!うわーっ!」と皆さんの心が躍るような作品展になれば嬉しいです。
 
 
Madoka|まどか 
横浜に生まれ、幼少の頃に木炭画や鉛筆画、油絵を学ぶ。東日本大震災でボランティア活動した頃からインスピレーションアートを描き始める。 その後、パステル画や点描曼荼羅アート、アルコールインクアートを学ぶ。アクリル絵の具に出会い、人や自然界にあるものなど、 日々感じる「色」や「エネルギー」や「音」からインスピレーションを得て、色々なメディアを使い抽象画を描くようになり、現在に至る。 そのときに感じたエネルギーを直観的に色や、テクスチャーを選んで描くため、どのような過程でその絵が出来たのか、どうやって描いたのか記憶がなく、同じような絵は2度と描けない。 描いているときは「色と話しながら遊んでいる」感覚。 絵画とはいえ、筆はあまり使わず、絵の具を流したり、垂らして描くフルードアートやペイントナイフ、スポンジ、布などを主に使用します。 絵の具だけではなく、砂や細かいガラス、セラミック、モデリングペーストなども混ぜる事で質感が違うエネルギーを表現することもあります。 絵を観てくださる方が、色やテクスチャーから「何かを感じたり」「何かが見えたり」「色を楽しんだり」聞こえてくる「音を楽しんで」もらえたら幸せです。
 
【略歴】 ・横浜市生まれ ・高校卒業後米国の大学へ留学