兄の貴嗣です。
弟には知的障がいがあり、自分の感情を言葉にすることが苦手です。
一方で才能あふれる画家であり、自身の作品を通じて世の中と繋がりを求めてきました。
そんな弟の作品を一人でも多くの人に見てほしい。兄としてそのように願っております。
なぜそんなにも思い入れを持っているのか、少しお話しさせてください。
僕ら兄弟がまだ小さかったある日、僕らは遊んでいて、弟の敦嗣(あっちゃん)は階段から落ちました。
それが原因は分かりませんが、あっちゃんは喋ったり計算したりすることが苦手な子として、成長していきました。
でも絵を描くことは好きだったようで、いつも実家のレストランの裏で絵を描いていました。
小学校高学年になると、僕はあっちゃんのことでいじられることが増えました。
「お前の弟、頭おかしいんじゃないの?」
当時の僕は反論できず、あっちゃんの存在を疎ましく思うようになりました。
そして何かにつけて「なんで普通にできないの?」とあっちゃんを責めるようになりました。
その間も、あっちゃんはずっと絵を描き続けていました。朝から、晩まで。
僕が大学に進学した年に、何気なく「なんでずっと絵、描いてるの?」と聞いたことがあります。あっちゃんは、「絵を描いたらみんな褒めてくれるから。それに、楽しいし。」と言いました。
確かに。
小学生の頃であれば、クラスの文集の表紙。
中学生になれば、文化祭の準備だったり、休み時間の落書きだったり。
今でも、実家のレストランのお客様に、絵を買ってもらったり。
あっちゃんは絵を描くことで周りの人とコミュニケーションを取ってきていました。
当時の僕は、あっちゃんを「普通」にしてあげなきゃダメだ、と思い込んでいたけれど、それは大きな間違いでした。
あっちゃんは自分で自分の居場所を作っていました。
それに気が付いた僕は、「弟はこんな才能が有るんだよ。見てくれ!」と自慢して回ろう。そう思いました。
確かに、あっちゃんは話すのは得意ではありません。
画家として生活するためには、自分の口で自分の作品を魅力的に語れることがとても重要です。
実際、うまく話せなかったことが原因で、あっちゃんは絵の先生としての職を失ったり、沢山辛い思いをしてきました。
悲しいことですが、ただ絵を描き続けるだけでは生きていくのが難しい現実があります。
僕は絵の事を何も分かっていない素人ですが、あっちゃんの絵に賭ける情熱や、その才能を肌で感じてきました。
言うなればファン3号です。(父・母が1・2号です。)
ファン3号として、あっちゃんが描いた絵を、その情熱を、埋もれさせたくはありません。
だからこそ、あっちゃんの絵を、世界中の人に届ける手助けがしたい。
そして最終的には、あっちゃんが絵を描き続けて生きていけるようになってほしい。
みなさま、どうか、あっちゃんのことを一緒に応援していただけませんでしょうか。
>note【略歴】
1995 - 埼玉県生まれ
2016 - 日本美術専門学校 卒業
【受賞歴】
2016 - 埼玉県展 入選
2016 - 二科展 入選
2017 - 埼玉県展 入選
2017 - 二科展 入選
2018 - 埼玉二科展 県知事賞
2018 - 白日展 入選
2018 - 埼玉県展 入選
2019 - 白日展 入選
2019 - 埼玉県展 入選
2020 - 日展 入選
2020 - 白日展 入選・会友推挙
2021 - 白日展 入選
2022 - 白日展 入選
【グループ展】
2018 - 銀座「ギャラリーあづま」
2022 - 東京交通会館「いのちのアート展」
2022 - 上野の森美術館「第28回日本の美術全国選抜作家展」(予定)