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山に登る、何も見ない

渡邉野子

「登山を好む人からは、頂上でしか見ることのできない風景の美しさや、壮大さ、空気の清々しさなどがしばしば語られ、天井世界への憧れが表されます。自身の身体を駆使し、険しい自然と山道に挑むことがもたらすものは、登山をしない私には計り知れません。頂上に辿り着くことにより、人それぞれ違った達成感や満足感があるのだろうと察することはできます。ただ、そこで得られる感覚が何に起因し、どのような快感であるのかを具体的に想像することは難しいと感じます。それは山を登る人々同士でさえも、共有することができていないのではないだろうかと考えます。もしかしたら、山には登ったけれど、「何も見ていない」人もいるのかもしれません。
 
木々と木漏れ日をかき分け進む、険しいプロセスを経ながら、時には美しい情景に照らされ、時には不必要な濁った塊にまみれ、ようやくたどり着く開かれた頂きにあり、何かを見る必要はあるのだろうかと、問い直す瞬間に興味があります。」

作品情報

作品タイトル
山に登る、何も見ない
作家名
渡邉野子
画廊
制作年
2019年
技法
ミクストメディア
号数
F120
サイズ
130.3cm × 194.0cm
価格
-

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