神戸市に生まれました。今は東京にいます。武蔵野美術大学の日本画科をでていますので日本画材を使っていますが、最初神戸で油絵の先生に教えてもらったので油絵の影響が強いです。
30年間ずっと人体を描き続けてきましたが、最近は薔薇を描いています。
海外のアートシーンに興味があります。20年ほど前から海外で発表しています。NYチェルシーでも個展を開きました。渡米しましたが、ギャラリーのオーナーに「アーティストはギャラリーに常駐しなくていい」と言われ、観光していました。
最近では、アジア・東南アジアを中心に活動しています。マレーシアアートエキスポでは、4年連続完売も経験しています。来年はNYチェルシーのグループ展に参加する予定です。
3歳から絵や漫画を描いていました。漫画家を目指していましたが、挫折。絵画に転向しました所、美術予備校の先生に凄く褒められた事がきっかけです。
せめぎあう人間の心理を描いています。人と人が相手を求めあう瞬間の感情を描いています。それはどんなに離れていても、距離や空間をも乗り越えて恋焦がれる感情です。
「人は強烈に他人を欲する時がある」という視点からコンセプトが出来上がりました。特に両極端のもの、陰と陽、男と女、冷と暖などは磁石のように引き合うものです。絵画の中では、暖色を見ていると寒色が見たくなったりします。そのような視覚効果を狙って作品を制作することもあります。また、描き進めていくうちに絵具がモノになり、共感覚で音楽が聞こえるような絵が描きたいです。
私は、このような感情を描いて、鑑賞者に共感していただきたいと思います。
人体を描き始めた時は、特に気にしていなかったのですが、描いているうちに、人間の心理を表現したくなりました。大きな画面に向かう時、一人の人間ではなく複数の人物を入れることになり、それぞれのポーズが色々な心理的な意味を持っていることに気付いたのです。それ以来「せめぎあう人間の心理」を描く事になりました。
以前は人体ばっかりだったのですが、薔薇が「人の気持ちを癒す」効果が強いことを知り、興味を持ちました。また、薔薇は癌にも有効だということを知りました。実は10年前、私の親友でイラストレーターが乳がんで亡くなりました。その親友を忘れないためにも、私は薔薇を描き続けます。
「個性」を大切にというコンセプトで開催しています。私は日本画出身なので、絵を描く精神というのも教えていきたいです。
残念ながら、お休みはありません。お教室がない日は、制作しています。
グフタフ・クリムト、エゴン・シーレ
最もうれしかった時は学生の時、初めて創画会に入選した時と、初めて絵が売れた時。
最も辛かった時は、個展を開いた時にお客様から非難された時。
今は休んでいますが、クロッキー会の時にモデルさんの生活などを聞かせていただくと、波乱の人生論などにインスピレーションをいただきます。あと、私はライブに行くのですが、歌手さんの歌声にもインスピレーションをいただきます。
大学2年生の時に描いた「パンドラの箱」という作品が一番印象に残っています。自分らしい人体のフォルムを描けたという、達成感も覚えています。何も考えず、コツコツと描いていました。
日本画の素材はもちろん、今後は色々な素材をミックスしていきたいです。水彩色鉛筆やパステルなども使っていきたいです。とりわけ、版画(リトグラフ)なんかも自分の絵がどう変わるか、興味あります。
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山田久美子
現代日本画家の山田久美子。神戸市出身、東京都在住。
武蔵野美術大学造形学部日本画科卒業(卒業制作優秀賞受賞)
同大学大学院聴講生修了
NY・銀座・国立にて個展多数開催。
春季・秋季創画会、臥龍桜日本画大賞展、上野の森美術館大賞展入選。ブリスベン国際美術展にて「東洋芸術家功労賞」受賞。
マレーシアアートエキスポにて4年連続完売。直木賞作家小池真理子の「あなたから逃れられない」の表紙装丁。マガジンランド社から「日本画ワークショップ」出版。「おはスタ」「エビ中グローバル化計画」にTV出演。その他グループ展・アートフェア多数出品。