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医療にアートは有効。研究結果から認知症やストレスに効果あり

こんばんわ~ 油絵×心像画家の中西宇仁です^^



今回は、アートの有効性を医学という第3者の視点から探っていこうと思います。

アートが心身にもたらす影響は医学的にも注目を受け21世紀の前半から研究が進められてきております。
その結果、アートは記憶力、ストレス、高血圧や痛みなどの改善に有効であり研究成果として結果も現れていると論文に記されています。

海外では、研究機関と美術機関が連携し精神疾患をもつ患者さんに対し研究も行われているそうです。

アートを化学的に!、とちょっと面白い話をお伝えできそうです^^






【 医療にアートは有効? 】

高血圧、高コレステロール症、ストレスや痛みなどを抱えた患者さんが美術館やギャラリーでアート作品を鑑賞する取り組みをカナダのケベック州モントリオールのお医者さんが治療の一環として有効なのか、試みが始められたとされています。



「 病は気から 」と言われるくらいアートを活用した利用は心のケアをはじめとし、医学的治療の可能性があると示されています。



僕の場合低迷期の頃、ストレスで腹痛や頭痛、動悸などに悩まされておりましたが絵を描いたり観ることで少しずつ症状が抑えられてきました。

他の事例を挙げると、認知症患者や高齢者を対象とした研究では、注意機能の改善を示した報告や、記憶力や言葉の流暢さに影響を与え回復した報告など、アートが認知機能の修復・維持をもたらす結果が報告されているようです。



研究というと、専門家ではない僕らからしたら現実味がないかもしれませんがメディアなどでも取り上げられている事案の1つにTVゲームがあります。


それまで活発力もなく記憶力や意識の低下があった患者さんがTVゲームをはじめたことで衰えていた機能が改善されたと言われてきております。



こちらも研究が進められており共通する点があります。


その共通点とは、「 刺激 」



ゲームの場合、キャラクターを動かしたり頭を使うことで脳へ刺激が走ります。
(参考:高齢者 TVゲーム など)



時折見かけるのが、高齢者でも元気ハツラツな方がいらっしゃいますがその人たちが口をそろえているのが「 人生楽しい! 」
なんですよね。


人は、刺激を受けることで感覚が刺激され若々しくいられるということですね。

車ならたまにエンジンをかけて走らないと錆びれてしまいますね。

普段の通り道でも、いつも違う道を進むと新鮮さが違います。
(現状維持は、衰退の一方ということ!!)



刺激、という点ではアートも色彩、形、風景や抽象的など様々な作品がある。

また、実際に画材に触れて描くことで面白みや美しさを感じるようになり集中して取り組みリフレッシュすることが可能なのと観賞するだけでメンタルに安らぎや活力を与えます。
(僕は、障がい者と携わる機会があるのですがその場でも絵を描くときは、皆集中されていました)




他の事例では、記憶力や認知機能の他にうつ症状や不安感などの精神疾患の改善がみられる研究結果があるようです。

実際に海外にある、オーストラリア国立美術館、ニュサウスウェールズ州立美術館、テート美術館などは認知症患者、高齢者、精神疾患をもたれる患者を対象として、
絵画や造形などのアート作品を鑑賞するプログラムの開発が進められているようです!!

参考:慶応義塾大学文学部教授 川畑英明 知られざるアートの効能


●他の研究論文

実際の医療現場ではワークショップや絵画を飾るなど、アートを取り入れることで医療環境の改善を促しているようです。
(実は中西は、痛風治療中なのですがかかりつけの病院にも綺麗なお花の絵が数枚飾られております。)



また、創作行動を取ることで本人・家族・関係者とのコミュニケーションを円滑に促す効果もあるとされています。
(僕もワークショップで他の参加者と話をしながら進めておりました^^)



実施内容としては、絵画などを壁に飾る、ワークショップのようなアートイベント、創作などが含まれています。

(参考:日本の医療現場におけるArt and Designに関する基礎調査)



海外では、医療機関と美術館が連携し、患者にアート治療を施し調査を進めているくらいです。


国内では、” アートセラピー ” という手段で自己発見・心身の回復を目的に専門機関や
教室で取り組みがあります。




今日の日本が抱える問題の1つに


” 自殺率 ”


が挙げられます。



世界幸福度ランキングでもワーストから数えた方が早い程、日本がランクインしています。



戦前までは、病気というと外科・内科的な要因が一般的でしたが
戦後から精神疾患の存在が社会的に認知されるようになってきました。



今でも言われれますが、


「 そんなの気のせいだよ、やる気がないだけだよ 」


と未だに言われるくらい、肉体ではなく内面への理解が浸透されていません。



やる気がないだけ、が真実だとして
そこを指摘するなら、そもそもなぜやる気がでないのか?

に注目すべきです。


個人の弱さを理由にされたら、解決もできないしただただ辛いだけ。



精神科に通院しても、薬治療に委ねられます。



僕も通っていたことがありますが、正直効き目ないです。


脳内の伝達速度を遅くする効果があるようですが、それだと根本的な解決にはなりません。


だって、環境や原因は変わらないですから^^;



薬物利用はあてにならないということで、アートを通したメンタルへの影響が注目されてきたわけです。



アートは、人の根源である ” 心 ” に影響を与えます。
人の原動力は、心にあります。


その原動力を活かすからこそ、人の文化・文明は発達してきました。



実用性があるか、という表面上な話ではありません。


手段ではなく、意識・思考という根本的な領域を育むことで活動内容は
大幅に向上します。


次回は、アートの要素は身近に既に存在し無意識に影響を受けていることについて
お話したいと思います!!


ご朗読頂きありがとうございます^^
中西宇仁

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