糸で描く～手刺繍画～

色彩と写実にこだわり100色余もの刺繍糸を”一本取り”して一針一針、丁寧に色を重ねるように手で刺していくと繊細なぼかしやグラデーションが表現できます。
糸の色味や刺繍独特のテクニックによる糸の重なりは平面よりほんの少し立体的に膨らみ、光線の具合で色が変化して複雑に見えるという思いがけない効果をもたらしてくれる。

平面作品に少しだけ息吹を与えるような感覚を覚えるのです。
「手刺繍画」だからこそ生まれる立体感や躍動感を楽しんでもらえれば嬉しいです。

秋田県男鹿市生まれ。京都市に嫁ぐ。

かねてよりその独特の情感に惹かれていた「歌川広重の東海道五十三次」の風景を
針と糸で表現することに挑もうと決心する。

試行錯誤を繰り返しながら、独自の絵画的表現の刺繍法を身に付け、
記念すべき一枚めとなる「日本橋」を完成させる。
以降二十年以上かけ、まさに一針一針紡ぐように制作を続け、
ついに「東海道五十三次」全てを刺し終える。

その間、旅先で感銘を受けた「日光東照宮 陽明門」、「モンサンミシェル」、
地元京都の「嵐山渡月橋　日之出」、「金戒光明寺（黒谷）山門」等の
オリジナル作品を完成させる。

現在、伊藤若冲「動植綵絵シリーズ」などを刺している。

【個展歴】
2003年 4月　
・那須「みちのく諸国郷土民芸館」
2003年 5月　
・那須「ギャラリー那須倶楽部」
2004年 5月　
・東京 上野 鈴乃屋「きもの美術館」
2004年 9月　
・那須「コミュニティガーデン那須倶楽部」
2004年 9月　
・那須「ギャラリー楸」
2011年 9月　
・那須「サッポロビール　森のビール園」
2013年 11月　
・ロサンゼルス 「THE HIVE GARRELY」
2018年 3月　
・京都「アートスペース余花庵」

【受賞歴】
2005年 5月　
・第33回「国際スペイン美術賞展」
2005年 10月　
・2005年度「サロン・ドトンヌ展」